来栖 禅

本日の『意味が分かると怖い話の館』は、
いつもとは趣向を変えて
短篇の謎を用意させて頂きました。

ですが、数々の謎を解いてこられた
解き手の方には、
少々簡単過ぎるやもしれませんね……。

魚喃 アト

いいや、複雑な謎の後に出される
シンプルな謎っつーのは、
意外と難しく感じたりするもんだぜ?

来栖 禅

ふふっ、何はともあれ
短篇の謎を3連続で参りましょう。

魚喃 アト

まず、ひとつめは『ごぇねぃんぁまぃえっにぉこぅろっさぁれぃたょの』だ。

来栖 禅

皆様は全ての謎を
解き明かすことが、できますでしょうか?


第十一夜
「ごぇねぃんぁまぃえっにぉこぅろっさぁれぃたょの」

俺は小学2年生の担任をしている。
先日、国語の授業で生徒がこんな作文を書いた。

わたしには、おねえちゃんがいます。
名前は「ごぇねぃんぁまぃえっにぉこぅろっさぁれぃたょの」です。

ほんとうの名前はわからないけど、
わたしとあそぶときは
ずっと「ごぇねぃんぁまぃえっにぉこぅろっさぁれぃたょの」といってます。

だから名前だと思います。
わたしとおねえちゃんは、
いつも2階のおしいれであそびます。

おねえちゃんは、お母さんとお父さんがいるときは
おしいれからでてきません。

なんだこの作文?
不思議に思った俺は両親に、この作文を見せた。
しばらくして、この一家は他府県に引っ越した。
やれやれ、最近は問題を抱えた家庭が多いな。


魚喃 アト

たまには、こういう
シンプルな謎っつーのも
悪くねぇかもな。

来栖 禅

ええ、それに……
これぐらいのボリュームでしたら
謎を説明する我々も楽ですものね。

さあ、本日の業務も
無事に終わったことですし
お気に入りのお茶でも淹れて
ゆっくり過ごすとしましょうか?

魚喃 アト

謎を出すのが仕事のクセに
楽しよーとしてんじゃねぇよ……。

第十一夜「ごぇねぃんぁまぃえっにぉこぅろっさぁれぃたょの」

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