警察の取り調べ結果により、ステファンの思いとは裏腹にあの女性が殺人鬼であることが判明した。
あの女性の死因は病死だ。女性が病気になったのは
ここ一年間だ。
そう簡単に治らない病気と知り、女性は心を蝕まれていった。
どうせ自分が死ぬなら、他の人間も道連れに。
死後、彼女の自宅から発見されたノートに書かれていた。それはあまりにも身勝手な理由だった。
今回、ミシェルの屋敷に戻って来たのは、病気を抑える薬を屋敷で落としてしまった為。それを取りに戻ったのだと警察は予測している。実際、ミシェルの屋敷からは、それらしき薬が残されていた。
これにより、事件はその残酷さと裏腹に、静かに終わりを告げた。