オバマさんの広島訪問を受けて…

　今回の広島訪問での演説は歴史的で意義のある素晴らしいものだったが、何が？というところを間違えてはいけない。

まずは、オバマさんの『一歩を踏み出した勇気』だ。
　
　数々の国民や思想家などの反対もあった中、勇気を持って被爆地へ行き、被爆者とも言葉を交わし、更には17分にも渡る、よく考えられたスピーチを行った事。
　この事は、やろうとおもえばできるでしょ！、という次元の話ではない。
　もっと政治的にも精神的にも国際的にも高度なレベルでの話で、今回の広島訪問に踏み切るという決意・決断は、これほど複雑な事であったのだ。

　
　次に、核の話よりも、平和についてのこと。
　そして誰もが決して同じ人はいないけれど、平等で尊いということを、持論で、自論で話したこと。
　何故か、テレビのインタビューでは、もっと核廃絶について言えだとかなんとか言っていた人がいたが、それははき違えている。
　別に核だけが悪いのではない。
　現に、核が使われてしまったケースは日本のみで、結局は普通の爆弾や銃弾などによって殺されている人の方が多い。
　また、飢餓や迫害によって亡くなっている人だって多い。果たして、この様な状況を平和と言っていいのか？そんなわけはない。


　ここで、私の意見を紹介しよう。

　同じ考え方の人もいると思うが、私は核廃絶には反対だ。

　核廃絶ではなく、核削減には賛成だが。理由を言ってしまえば、核廃絶＝戦争開始、となるからだ。
　現在は、核の脅威というものによる、見えない牽制力によって物理的な平和が保たれている。
　核廃絶が完了すれば、そのバランスは崩れ、戦争の歯止めは効かなくなるだろう。
　核廃絶をしていいタイミングは、精神的にも平和な世の中になってからの話だ。
　そして、もう一つ核廃絶によって起こることは、核とは違う概念の、より強力で国際法や条約に引っかからない兵器の開発という事も助長してしまう。


　今回の広島訪問は、平和な世の中について日本人が、そして多くの外国人が考える機会になれば、素晴らしいものになるのではないかな？