心霊アパート
其の八

















その夜も、特に何が起きるわけでもなく時間は過ぎていった。







ただ少し眠りが浅いのだろう。







外の風の音や、通る車の音を覚えている。



















そのまま日付が変わった頃だろうか。







ふいに外から人の話し声が聞こえてきた。

















ただ、話の内容までは分からない。






私は布団にくるまったまま、話の内容を聞こうと聞き耳を立てた瞬間…………












部屋の蛍光灯からけたたましい音が鳴り響いた。






カズリー

!!!??






私は驚き飛び起きた!









すぐに蛍光灯を見るも、何も変化がない。







蛍光灯のヒモすら揺れていない。






カズリー

なんだ!?
一体……。








その時には、外からの人の声は消えていた。








私は訝りながらも、そのまま布団に入った。








プレゼンは終わったが、研修は明日もある。








寝不足でやらかすわけにはいかない。









そのまま時間は過ぎ、私もウトウトし出した頃。









ふいに何か音が聞こえる。







カズリー

(寝ぼけながら)
さっき外で話してた人か…?








と考えたが、何かが違う。







今度は部屋の中から聞こえる………。







その音はだんだん大きく…………







いや………違う………。







だんだんと近づいてくる…………。










カズリー

!?!?!?









これは………







畳の上を這う音……???








音のする方を見てみる。







何もない。







音は、小さな押し入れの方から聞こえていた。







携帯のライトで照らしても、何もない。








でも音は続いている。
















そこで一度起きて、部屋の照明をつける。







すると音は突然止まり、あたりを静寂が包む。







蛍光灯のジーーーという音だけが部屋に響く。








何もいない。







押し入れを開けてみる。








何もない。















私は再び布団にくるまり、気がつくとそのまま眠りに落ちていた。













ー続くー





ももママ

わーーーーー
怖い怖い怖い。

押し入れの中、いるよね。
絶対いるよね。
見えない住人が。

カズリー

実は押し入れには色々問題があってね。
それも含めて次回お届けします。

ももママ

わーー
すんげー楽しみーー
(棒読み)

カズリー

ヒヒヒ






















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