心霊アパート
其の七














一通り部屋を確認したが、盗まれたものは無いようだ。








そのとき、ふいに電話が鳴った。












………知らない番号だ。













一度は無視したが、何度もかかってくる……。






恐る恐る出てみる。







???

あ”~。
〇〇さん?
(知らない苗字)

???

ドアのビニール外したから。

???

ついでに玄関のわけわからんゴミも片付けたから。
じゃあそういうことで。


ガチャッ!









一方的に話され一方的に切られた。







おそらくここの大家だろう。







どうやら私が寝ているか入浴中に、勝手に入り勝手に片付けたようだ。






電話の内容通り、大家も相当な人間らしい。







しかし、ビニールは分かるがゴミとは?












訝りながら玄関を見ると……………












ない。




例の古くて固まった盛り塩が。







さらに次の瞬間、我が目を疑った。







玄関わきに置いたチリ箱に、盛り塩が無造作に捨てられていた。







カズリー

おいおい。

これってアカンよね。









すぐさまネットで調べると、古い盛り塩は水で流すのが一番良いとある。






そして、チリ箱などに捨てるのが一番よろしくないともあった。













チリ箱で粉々になった盛り塩を集める手段はなく、翌日のゴミの日に出すことにした。







これがいけなかったのだろうか。








この夜。







このアパートの真の姿を知ることとなる。













ー続くー











ももママ

あ~~~
大家やっちゃったね~~。

カズリー

やってくれたよ…。

ももママ

いくら私が雑な人間でも、さすがに盛り塩らしきものをゴミ箱にポイするなんてできんわ!
呪われる!

カズリー

まぁそういうタイプの人間は、何事も気にしない(ならない)だろうし、ある意味引き寄せないのかもね。

ももママ

で、その夜何が起きたんだ?
続きが気になるぅー!
封印が解かれし幽霊が、部屋の中を徘徊しはじめた…?

カズリー

あ、続きはまだ内緒だけど、オチはそんなに怖くないからあまり期待しないでw

ももママ

あ、ところで…
文章の途中で出てきた「訝り」が読めなかったんだ…。
みんな読めた?

ももママ

とりあえず「怪訝」で変換して漢字を出したんだけど、調べたら「いぶか(しい)」って読むんだね。
意味も調べたけど、ちょいちょい勉強になるわー。

カズリー

ははは。















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