来栖 禅

皆様、ご機嫌如何でしょうか?

『意味が分かると怖い話』案内人、
来栖 禅で御座います。

来栖 禅

さて、本日お届けするのは……。

来栖 禅

おや、何やら騒がしいですねぇ……。

魚喃 アト

おい、禅……てめぇ、オレの出番は
いつんなったら来るんだよ!
つーか、飯! 飯はまだかよ!

来栖 禅

やれやれ、貴方でしたかアト……。

魚喃 アト

気取ってんじゃねーぜ!
何が、貴方でしたか? だ!
この屋敷にゃ、オレとおめーしか
いねーだろうが!

来栖 禅

ええ、そうでしたね……。
ところで出番と食事ですが……
謎が解けない限り、
どちらも用意できません。

魚喃 アト

はぁっ!? なんだよそれ!

来栖 禅

ですから、期待しましょう……。
解き手の皆様に。

来栖 禅

さぁ、本日お届けするのは
『魂のこもるギフト』という
物語で御座います。

どうぞ、ご堪能くださいまし。

魚喃 アト

そこのアンタ!
そう、携帯いじってるアンタだよ!

解けよ? すぐ解けよ?
じゃねーと……ぶっこ……。

来栖 禅

何はともあれ、
どうぞ宜しくお願い致します。

魚喃 アト

邪魔してんじゃねぇよ!
禅ッッッ!

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第二夜「魂のこもるギフト」
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僕の家は大家族で、
あまり裕福では無い。

ある日――。

一番上のビル兄さんが、
そろそろ外に行く頃だと
父さんに言われて、
家を出て行った。

暫くして兄さんから仕送りが届いた。
丈夫な皮で作られた靴や、
ベストのプレゼントまで入っていた。
父さんはバッファローの皮だと
教えてくれた。


それから暫くして
次にエドワード兄さんが、
そろそろ外に行く頃だと
父さんに言われて、
家を出て行った。
暫くして兄さんから仕送りが届いた。

大量のお肉に今回も皮で作られた、
靴下や帽子のプレゼントが入っていた。
父さんはヤギの肉と皮だと教えてくれた。

僕も大人になったらそうやって、
家族を養うのだそうだ。
大人になるのが楽しみだ。
大人になったら、
このギーン家を支えるんだ。

魚喃 アト

なんつー簡単な問題だよ……。
こんなのよゆーだろ?

来栖 禅

ええ、答え自体は簡単ですが……
そこはかと漂う不穏な空気が、
私は少々気になりますね。

魚喃 アト

ま、そこんとこも
優秀な解き手が暴くだろーよ!

それまでオレは、
チョコでも食って飯を待つとするぜ!

来栖 禅

もう、今日の食事は
それでいいじゃありませんか。

魚喃 アト

オレは肉が食いてーの!
タコ助がッ!

第二夜「魂のこもるギフト」

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