うちにはたくさん日本人形がありました


その中でも異彩を放っていた人形が
一体ありました



いわゆる市松人形です



あまりにおかしいので
物置になっていた洋間に仕舞われていました



その洋間もおかしな部屋で


一年通して気温が20℃前後で
一定のなぞの部屋


夏は涼しく
冬は暖かい


その部屋には
ピアノとモナリザの絵があって



夜中勝手にピアノがなりだしたり

モナリザの目が動いたり

そんな部屋でしたが



その人形も部屋に


他の日本人形も同様にありました



全て髪の毛が伸びてましたが

中には人形の表情が
変わってしまっていたものも
ありました



その例の市松人形は

もともとボブくらいの
ショートヘアーだったのですが

最終的にセミロングぐらいまで伸びていました


では

前置きがながくなりましたが

本格的な異変が
起こってから

解決に至るまでのお話を

お楽しみください

できれば丑三つ時に読まないように

お願いします。

それはある日のことでした

主人公

おはよー。

昨日部屋に持ってきた人形あれなんなの??

人形

……

おかん

え?
なにが?

持ってってなんか無いよ??

そう

誰も移動した覚えのない人形が


なぜか子供部屋に移動してたんだ

主人公

えー

へんなのーーー


また妹のいたずらかな?

うちの妹は

狛犬の類が超苦手で


よく喧嘩したときに

妹の枕元に狛犬の置物を
自分が声にならない復讐で

嫌がらせで置いたりしていたw



それの仕返しか何かで


妹が持ってきたものかと思っていたんだ



こんなもの自分は
余り気にしていないので

仕返しになんかならないから




何も気にしてなかった

おはよー。


またおにいが人形持ってきたのかな?
部屋に人形あったんだけどさ

おかん

あれ?

あんたじゃないの??
もってきたの??

こんな感じで

異変がおきた



最初は何も気にはしていなかったが


ただ


少しだけいやな予感をしてた

おかん

なに、またなの??

この人形ではなかったけど

身に覚えのない人形や

置物が

いつの間にか部屋にあったりすることは

ちょこちょこあったんだ。




西洋では

”少年パックのいたずら”


なんて言うらしい



真夏の世の夢に出てくる妖精の名前だね



おかん

じゃあまた仕舞っとくから

もう、なんなのかね??

また少し不気味だったから

部屋に戻したのだった

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