朝六時半頃、スマホの目覚ましに設定している●●●●がかりの曲が鳴り響く。

 チャーチャーチャーチャー♪
 チャーチャーチャーチャ―♪

スカイ

もう朝?

 大音量で鳴り響く目覚ましをゴロゴロしながらぼさぼさの髪を更にぼさぼさにしつつスカイは止め、ベッドの隅に置いてあるテレビのリモコンでめ●●●テレビを点け、こちらも付近に置いてあるエアコンのリモコンを入れた。

 しかし彼女自身起き上がろうとはしない。

スカイ

大学は八時五十分からだし時計とニュース見る為にテレビは点けるけど、未だ起きるのは怠いからこのままでいよう。
スマホの目覚ましも五分置きに鳴るからそんな何度も寝ないだろうし

 結局五分置きに鳴るスマホの目覚ましを止めつつ彼女は七時二十分位まで起き上がらなかった。
 朝に弱い彼女にとってこんなのは日常茶飯事である。

 のんびりと起き上がった彼女は母親に教えて貰ったように『寝ている間に汗を吸い臭いの元になっている』シャツを新しい物に変え、ワンピースに着替える。
 その後ベッドから梯子を使って降りる。

 服装は気分で大体決めるが夏のこの時期はワンピースが楽なのでそうなる事が多い。
 唯人様に見せられる美脚では無いのでスパッツがかかせず、歩いて大学に行く為サンダルだと面倒になるので靴下も穿いて運動靴を合わせているので全く可愛い感じにはならないが。
 但しスパッツや靴下をずっと穿いていると矢張り暑いので大学に行く手前に着替えるのが基本だ。
 日除けと効き過ぎの大学クーラー対策にグレーの手まで隠せる長袖の上着も羽織って行く為、ワンピースの魅力は本当に引き立たない。
 但し彼女からするとワンピースはお洒落というより実用性重視のコーデの為、それでも別に良いのである。

 着替えたら父親に教えて貰った『寝ている間に口に入った菌を出す方法』であるうがいを済ませる。
 その後はお茶を飲みながら暫くボーっとニュースを見るが、テレビに表記されてる時計が思ったより進んでいた事に気付いた頃に慌てて基本朝食になる食パンにチーズを乗せてトーストしたものを用意したり弁当がある日は冷凍ご飯の解凍もする。
 これと同時に髪も二つ結びに整えるのが基本だ。

 そしてそんなこんなでのんびりやって、更にその後気になるニュースが始まると見入るので一限からの時は遅刻している事が多い。
 それでも大学の制度的には遅刻・欠席と扱われない授業開始後三十分以内には大学に着くようにはしているが。

スカイ

うわぁギリギリ間に合わない時間だぁ!
まぁでも開始三十分以内に着くから大丈夫か

 そうしてその日も矢張り遅刻なのだがもう日常茶飯事化している彼女はそんな事を思いながらウォークマンで曲を流しつつGPSとポ●●●GOを起動して弁当やお茶の入った袋と授業と授業中内職用の荷物の入ったリュックを背負う。
 因みに彼女は昔から水分を人より多く取る為、ほぼ一日授業の場合は五百ミリリットルの自宅側で購入したカ●●ズオリジナルの静岡茶のペットボトルが四本入っている。
 割と重いのだが昔から荷物が多く、両親や妹に持ってみるか問い掛けてもかなり嫌がられるレベルであった為、大して気にならない。

 講義と講義の間が空く予定の時はこれに更にパソコンを持っていくが、こちらはタブレットにも出来るノートブックである為大して重さは無い。

スカイ

お?こんな昼間からゴース?捕まえてないから獲ろう。
あ、でも太陽の光が眩し過ぎてスマホ画面見難いよ―――――!

 ポ●●●GOの振動を気にしながらも歩きスマホはしないよう気を付けながら彼女は今日も登校する。

 そしてどうにか教室に入って一限が終わってからは六限まで空くという日程を糞だと思いながらも空き時間は持って来たパソコンを起動して小説を書いたり読んだりネットサーフィンしたりと趣味にふんだんに使いつつ過ごす。
 気分でスマホ音ゲーをやったりアナログ絵を描いていたりWEB小説では無い小説や漫画を読む事や携帯ゲーム機を持って行ってやるという事もあった。

 因みに昼は持って来た弁当だが、殆ど毎日大学内の休憩スペースになっている学生ラウンジの一人席で過ごすのが基本だ。コンセントの近い入り口付近の席が大抵定位置である。
 授業の空き時間は一人で演習室を陣取っている事もあるが、大抵ここに居る事の方が多い。
 又この休憩スペースになっている部屋には電子レンジが備え付けられているのでそれも彼女がここに居る理由である

 元々人見知りで人酔いもある為、昼時間帯に混む購買部に行きたくないと思った結果こういったスタイルになった。
 それでも例外はあり、友人と過ごす事もあるにはある。
 しかし彼女の友人は彼女と似たタイプの為、それぞれソロ充で一人で過ごせるので常に一緒という事は無い。

 例えばパソコンの調子が悪い時は……

スカイ

ちょっとパソコンの調子が悪いから工業高校出身のシーダー君、見てくれない?

シーダー

それならどうせ暇だから俺がそっち行く。今どこだ?

スカイ

学生ラウンジの何時ものとこ

 そんなようにLINEでやり取りしながら何時もの席にLINE相手の友人に来て貰い、見て貰う事があったり同じ学科の為授業が同じなのでその空き時間に見て貰う。
 二人が出会ったのは一年の時で学科が同じで同類意識もあった為、互いに声を掛け合った結果何時の間にか友人となっていた。

 学科が違うのだが学部が一緒の為に授業が被る事もある友人が同じ学生ラウンジに居て彼女を見付けて来る事もある。

タウン

スカりん、おーい

スカイ

あ、タッウ、何か用事?

 彼女達が渾名で呼び合うのは大学一年の時彼女が所属していたが直ぐ辞めたゲームオタクが集まるサークルの関わり方が原因である。

タウン

いや次の授業一緒だし、ちょっとス●●ェスについて語りたくてさー

 元々二人ともオタクであるから同じスマホアプリをやっている事や同じアニメも見ている事があり、それらの話題に花を咲かせるのが二人の会話の基本である。
 そうして会話した流れでこの後の一緒の授業では隣に座って講義を受ける。

 こんなように少数ではあるし稀でもあるのだが、友人と一緒に昼という事もある。
 昼を共にする事は無いが、同じ学科で元同じサークルの友人に声を掛けられる事もある。

イアー

スカイちゃんおはよう

スカイ

イアちゃんおはよう

イアー

調子はどう?

スカイ

今日は大丈夫

 スカイは彼女を苗字からの渾名、イアーはスカイを名前で呼ぶのだが、これはイアーの下の名前が妹と一緒の為、敢えてそうしているのである。

 一年前スカイは調子を崩し、神経症を起こして彼女に世話になった事もあるのでイアーはスカイの精神状態を気にして声を掛けてくれる事が多いが、元々はサークル仲間である為に似た趣味も持っていて、それについて話したり互いに実家が大学から遠いという共通点があるので地元の話をする事も多い。

 学科が同じである為、講義の内容や宿題の事を話す事もある。

 唯イアーは一人でも居られるが、スカイとはそれ程交流の無い友人グループと一緒に居る事が多い為、昼を一緒に摂るという事は無いのである。

 そんなように昼や空き時間を過ごした彼女は次の抗議の教室へと向かう。
 時折先程のタウンと並んで講義を受ける事もあるが、基本は人酔い予防に前の人気の無い隅の席で一人で受ける。
 唯移動して荷物を降ろしてからトイレに行く為、授業に遅れる事も多いのだが。流石に開始三十分以内には教室に居るが。

 授業でわからない事があったら出席確認の為に書くリアクションペーパーに講義についての記述をした後に担当教員に訊くという事もある。
 授業中は寝ないように内職している事が多いのだが、一応授業内容は聞いている。
 内職をやっていても寝てしまう事もあるのだが、その場合は同じ学科の友人に内容を確認する事もある。
 大抵そういう質問をスカイは車椅子で通っている年上の友人にしている事が多い。
 彼との出会いは一年で同学科だった事がきっかけだが、互いに同じ日のAO入試で大学入りしたのでその日にもう互いに知っていた。

スカイ

ノウスさん、ちょっと良いですか?今の授業寝ちゃってて何をやったのか……

ノウス

スカイさん、そうですね今日の授業はこれこれこういう内容で……

 彼の四つ上という年齢を気にして同じ学年でも敬語を使う人が多い為か、ノウスは誰に対しても時折タメ口も混ざるが、特に女性に対しては敬語の場合が多い。
 彼自身障害があるが、大学を来る以外にも仕事をやっていたりもするのでその影響でしっかりしているのかも知れないなんてスカイは思っている。
 そうでなくともノウスは人生経験もスカイより上で自分の意見をしっかり持っている人物なので頼りにもなるし論議も出来る為、こういう話の相手には持ってこいであった。
 この後続けてノウスと論議している事もあるが、ある程度の時間話をした後はそれぞれで帰宅するのが常である。
 ノウス以外にも同じ学科のシーダー、イアーともう一人の同学科の友人、ブラックと会話する事もあるが、大体は講義終了と同時にスカイはポ●●●GOとGPSを起動して曲を聴くという朝と同じスタイルで帰宅する。
 

その途中で少し離れたミ二●●ップに買い物に行き、もう一度大学の通りに戻って帰る事もある。
このような時は水曜だと普段両親の送りであるブラックがバスを待っているという事があり、言葉を交わす、という事もある。
 スカイが気付くよりも先に気付いたブラックが手を振ってくれたりもする。

ブラック

お疲れー

スカイ

ブラックさん、お疲れー!

 ブラックがスカイを名前で呼ぶという機会が無いからか、何となく友人という認識があってもスカイは彼女を苗字にさん付けで呼んでいて、それが定着していた。
 彼女は基本的には真面目な子なのだが、絵描きであり、授業中に描いていたりもする。
 二人が仲良くなったきっかけは一年時のシーダーの紹介である。
 ブラック自身複雑な事情を抱えている為、男性であるシーダーの事は苦手というより嫌っているみたいでもあるが、何だかんだ二人も上手くやっているとスカイは認識している。

スカイ

今日はバス待ってるの?

ブラック

うん

スカイ

そうなんだ~、じゃあまたね~

ブラック

うん、又

 話もそこそこに別れる場合が多いのだが、声は掛け合うのが基本である。

 例外的にイアーをバス停に送るついでに話しつつ帰宅したりタウンと買い物に行ってそれぞれで帰るという事もあるが、大抵一人なので声を掛け合うのにやりにくさも無いし互いにコミュニケーションが得意でも無いのでその程度の関わりでも丁度良かった。
 互いの気分で大学内でも一緒に過ごして昼を食べたり共にテスト勉強をした事もあり、二人きりでも特に問題ない状況なので友人関係であるとは言っても良いだろう。

 そうしてポ●●●GOをしつつ帰宅し、昨日のようにスパッツ以下を洗濯籠に放り込む。
 それからベタに餌をやって夕飯や風呂や妹とのLINE、時々洗濯等も入れながら趣味時間を満喫する。
 最近の平日は小説を書いて公開する、音ゲーのイベを走るという事が多かった。

 そうして寝る頃には常に思う事がある。

スカイ

結局昨日と同じような事しかやっていない気がする

 それこそソロ充ぼっちオタのしょうもない平日であった。

to be continued
※アイコン一部変更しました

スカイ

平日の行動纏め

スカイ

1.大学で過ごす

スカイ

2.家事

スカイ

3.趣味(音楽鑑賞をしながらネットサーフィン、小説執筆、スマホ音ゲー)

スカイ

平日の交流合計

シーダー

友人:シーダー

タウン

友人:タウン

イアー

友人:イアー

ノウス

友人:ノウス

ブラック

友人:ブラック

ウェーブ

妹:ウェーブ

スカイ

合計:六名

 作者あとがき
(読みたい方だけどうぞ)

 ここまで読んで頂きありがとうございます。
 本当はもっとネタもあるし丁寧に書きたい所もあるにはあるのですが、コンテストの応募要件的に早々に完結させないといけないので一日一日ではなく平日・休日と分けて描く事にしました。

 しかし説明殆ど無しだとまぁ早い。
 でも両手で収まる程度しか平日五日にしても関わらない辺り本当にぼっちソロ充オタク……。
 もっとリアルに描くと一人で居る時間はこれ以上に長いし、掛け合いはこれ以上に無いのですが……まぁそれはそれで。
 超駆け足ですが次は休日編になります。
 多分めっちゃ短いと思われます。
 それでは気になる方は続けていってらっしゃい~

Episode2 平日(月曜日~金曜日) ぼっちソロ充オタクの何の変哲も無い大学生活

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