私は、愛とはつまりは欲だと思う



ひとは、自己愛の塊である。
例外なく私もそうだと言えるだろう
自分の欲を満たすために仮初の恋情を抱く
仮初の恋情を人は愛と呼び
さも美しいもののようにいう


綺麗な言葉のように繕っても
それは所詮欲である

さて、唐突ではあるが私の考えを述べさせてもらいたいと思う



私は、人から愛を受ける感覚を、わからない。だからこそこんなひねくれた愛への価値観をもっているのかもしれないが…。



私は、人が離れていくのが恐ろしい。
人へ、愛を注ぐこと、注がれることへの憧れは、残酷な程に溢れるのに、いつか離れ行くことを考えるだけで、身を切られるようなやるせなさが襲いくる。


そんなの、杞憂だなんてわかっている
わかっていても、自分の理性的な部分と感情的な部分が、こんがらがってしまう



例えば、人との関わりを持つ時。
成績のいい人と成績の悪い人がいたとする
人の人格は成績では決まらないが、成績のいい人と関わりたいと思いはしないだろうか。
それはもちろん、先入観によるものなのだが。



それは、理性的なものなのだろう。その方が、有益だから。
そんな考えが、どこか私を動かすのだ
しかしそれは……きっと、褒められるものじゃない
人をそんなところで判断するなんて、愚の骨頂だと、思う
わかっているから、悩むのだろう


愛とは欲だと思っていながらそれに憧れているのが、まさにそうだろう




私は、酷く幼稚で、弱くて、醜い

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