やはり

今日は７月７日だ


今日も謎の倦怠感


携帯を試してみたが


やはり同じ結果だった。



僕には一つの確信があった



ぼくは政府の機関で
働いていた



それは
前述のとおりだ


ここで

ひとつ
論文をみたことがあったから



もしかして
これなのか？？


と



ぼくは意を決して


外に飛び出した

周りを見渡してみると


人がまばらにいるだけだが



こちらをみんながみている

見ると目をそらすのだが



なんなんだろう




ぼくは


まわりの注意がそれた瞬間を見逃さなかった





ぼくは

いつもと逆側に向けて走り出した




こんなに思いっきり走ったのはいつ以来だろう




終了は思ったより早く訪れた




５００ｍくらい走っただろうか


そこで


おかしなものを目にする


僕の目に飛び込んできたのは



巨大な壁に描かれた


トリックアート



地平線の先まで伸びる


街の様子が描かれていた



なんだこれは

やはり


あの論文の…




こちらを監視していたと見られる人間たちは



もうこちらを伺うだけで

何かをしようとしているわけではなさそう




よくよく空を見上げてみると


これ

プロジェクションマッピングだ



空の青色にグラデーションがかった色に


塗られた天井に

雲や太陽が投影されている


あの出来事以来


下しかみないで歩いてこなかったから

全く覚えてなかった

全く見ても無かった



どんな原理でこの街が

暖められていたりしているのかは全く持って


見当がつかないけど


おそらく

他の建ってる家がダミーで

そこに送風機や

暖房等が色々そなえつけられているんだろう



壁づたいに歩いていくと



背景に溶け込んで階段と扉があった



やはり


そうかと

扉を開けるとそこには

太陽の光が

ここはどこかの山奥か


ここの地下にあんな施設があるとは



周りを見渡してみると


なにやら小屋が…

おそるおそる小屋に近づき



ドアを開けると

え？



なんで…


そこに君が…



そこには


笑顔の妻と
寄り添う娘がいた…