キャンプ〜3/肝試し
キャンプ〜3/肝試し
夕食の後片付け、そして火の始末もきちんと済ませると。。。
今から僕とマイクは肝試しに行くけど一緒に行く?
海が京子に聞いてきた。
ええ本当にやるの肝試し?
うん、面白いじゃん。
海はすごく嬉しそうに答える。
私、そういうの一番嫌いなんだ。だから行かない。
臆病者の京子は迷わず断る。
そうわかった。そしたら僕とマイクの二人で行くから京子はここで一人で待っていてよ。
えっちょっと待って!
一人って。。。
慌てて周りを見渡す京子。
海のお兄さんとその彼女が見当たらないことに初めて気づく。
あれっ、あの二人はどこに行ったの?
兄貴達も二人でそこら辺を散歩しに行ったよ。
きっと二人っきりになりたかったんじゃないかな。
だから僕とマイクが肝試しに行っている間、京子はここで一人で留守番ってことになるからよろしくね。
ちょちょちょちょ
ちょっと待った!
それって肝試しより怖くない?!
今日は曇りで月には軽く靄がかかっている。
そして森は月夜にうっすら照らされているだけで、どんなに目をこらしても焦点が定まらないほど真っ暗で深い。
こんなところに一人で残されたら気が狂いそうだ。
ぶるぶる。。。
京子は恐怖に震えた。
もう、だったら私も二人と一緒に行くよぉ〜
だけどそれも怖いよぉ。。。
だけど一人も怖いし。。。もう知らない
ねぇところで、どこまで肝試しに行くの?
実はここからちょっと離れた川の上流に古い橋がかかってるんだ。
そしてその橋から落ちて自殺した人が何人もいるらしくって、そこに行くと急に自分も橋から飛び込みたい衝動にかられるとか、誰かが背中を押したとか、誰かが橋の上で迷ってるとか、まーよくある心霊話がいろいろあるらしいんだよ。
えっそうなんですか??
今まで黙っていたマイクが急に口を開いた。
あれっもしかして。。。
マイクもこの手の話が嫌いなんじゃない??
ああ、きっとそうだよ!
いつになくマイク静かだもん。
京子はマイクも実は怖がっていることに気づくと急に自分の中での恐怖感が薄れるのを感じる。
そんな心霊話、嘘に決まってるよね。
すると急にこんな強気の発言をしてしまう。
僕もそう思うよ。だからそれを確かめに行こうと思うんだ。ね、面白そうだろ?
それには京子もマイクも答えなかった。
さぁ行こう。
3人は懐中電灯で足元を照らしながらその怪奇現象が起きるという橋に向かって歩き出したのだった。
つづく。。。