キャンプ〜4/肝試し2
キャンプ〜4/肝試し2
森は静かだった。
ザッザッ
3人の足音以外ほとんど何も聞こえなかった。
気温は低くなってきているのだか湿度はまだ高い。
空気が肌にまとわりつくように感じた。
あのぉ、やっぱりお化けって日本では日本人なんでしょうね?
突然マイクがこんなことを言った。
おお、そんなことは考えたこともなかった。。。
えっ、マイクって本当にお化けがいると思ってるんだ?
海がちょっとからかうように聞いた。
えっ海くんはそう思っていないんですか?
もちろん思ってないよ。いるわけないじゃんそんなもの。みんな作り話に決まってるよ。
そしたらどうしてこんなことしてるんですか?
別に暇だし、何かあったら面白いなぁと思って
ということは少しは可能性があると思ってるってことですよね。
えっ。
まーそう言われたらそうなのかも。
そんな会話をしながら3人はやっとその噂の橋のたもとにたどり着いた。
本当に古い橋ですね。
3人で渡ったら落ちちゃうんじゃないの?
でも一人で行くのも怖いよね。
そんなことないよ。平気さ。僕が一人で先に行ってみるよ。全然怖くないから。
そうですか、そしたら海君一人で行って来てください。
えっ
僕たちはここで見てます。
あっ。。。あっそう。。
あまりにあっさり辞退されて気の抜ける海。。。
気にせずそのまま橋に足をかけた。
ギシッ・・・
足場を確認してもう一歩踏み出す。
ギシッ・・・
そしてもう一歩・・・
そしてまたもう一歩・・・
『ぎゃぁぁぁ!』
橋が揺れた!
海が慌てて後ろを振り向くと。。。。
マイクが橋を揺らしていた。
何してるのマイク!
だって海君、何かあったら面白いって言ってたから、何かしてみたんですよ。
面白かったですか?
もういいよ!
それから3人はしばらくそこにいた。
が、結局他にはなにも起こらなかった。
もう帰ろうか。
つまらなさそうに海が先頭を切って来た道を戻り始めた。
すると。。。
ゆっさ、ゆっさ。。。
橋がまた揺れる音がした。
もうマイクいい加減にしろよ!
海が苛立ちながら後ろを振り向いた。
すると
・・・?
マイクは海のすぐ後ろにいた。
そして橋には手もかけていなかった。
あれっ
そして橋の上にも。。。
もちろん誰もいなかった。。。
。。。。。
か、、風だよね。。。。
そ、そうだよね。。。。
そうに決まってますよね。
そう言って3人は無理にうなずき合った。
そして。。。。
戻りましょう!!!
マイクの号令とともに一斉に駆け出した。
ダダダダダダダダー!
だってその日は。。。。
だってその日は。。。。
ほとんど風など吹いていなかったから。。。