それから、俺は何をしたか。
俺は、ただ、皆と暮らした。
魔法は、万能ではなかった。使いすぎると、俺が疲れてしまうのだ。それに、何でも魔法に頼りきりになるのはよくないというロジャーの意向により、魔法はロジャーの許可なしでは使えないこととなった。俺はそれを快諾した。
畑を、汗を流して耕した。
星座や神話を、たくさんの人に教えてもらった。
洗濯物をほしながら、歌を歌って笑いあった。
最初からうまくいったわけではない。それでも、ロジャーは辛抱強く、俺の味方でいてくれた。
少しずつ、少しずつ、時間をかけて、俺は人々を信頼していき、人々は俺を信頼してくれた。
そう、信じている。