セイさんはきっと、神様らしく、どこかえ見守ってくれているのだろう。
俺を信じて、俺らしく。
セイさんはきっと、神様らしく、どこかえ見守ってくれているのだろう。
俺を信じて、俺らしく。
……じゃあ、まずは、和解しないとなあ
明日、ロジャーに連絡しよう。まずは眠ろう。
その前に、と本を開く。
サンザシ、と、コリウス。
俺は、小さく笑う。サンザシは素敵で、コリウスは少し暗いけれど、やっぱり素敵だ。
セイさんは、ああ見えてロマンチストなのかもしれない。
素敵な名を、ありがとう、セイさん
泣きそうになる。勘弁してくれ、と思って、俺は横になる。眠ろう。そう思って、目を閉じる。
うんと長い一日を終え、俺は横になった。いろいろ考えたいことがあったけれど、疲労が蓄積していたのだろう、あっという間に俺は深い眠りに引きずり込まれていった。
次の日、俺は魔力を使ってロジャーの城に移動した。行くべき場所は王のところだろうと思ったのだ。
エントランスに突如現れた俺を迎えてくれたのは、キツネとシグレの二人だった。
突如現れた俺に、二人は驚くそぶりを見せない。ただじっと、俺を凝視している。
あの……
魔王様
お待ち申し上げておりました
ロジャー様がお待ちです
アイリー様もお待ちです
貴方とお話を
……そう
時の守り人とその御付きの御三方もお待ちです
う、こじれそう
いえ、時の神様もいらっしゃいますので
私もキツネも、拝聴させていただきます
じろり、と低い位置から二人に見つめられ、俺はたじろぐ。怖い怖い怖い。
……どうぞ、王の間へ
二人が、ゆっくりと扉を開ける。その先にある大きな玉座に、ロジャーが座っている。
魔王の部屋とは対極的な、光輝く部屋に俺は通された。
ロジャーの右隣にはアイリーが座り、左隣にはエンが腰かけている。そのエンの後ろにはキサラギがいて、俺を今にも刺さんばかりの目付きで睨み付けてきている。
こわ。
キサラギの両隣に控えるケンとケンジも、俺をぎろりと睨み付けている。
こわい。
魔王よ
ロジャーは、静かに言った。
誰も話さない。衣擦れの音すらしない静寂が、俺を包み込む。
全て、時の神から聞いた。だが、俺は魔王の口から直接、聞きたいのだ
何を、とは言わない。
サンザシのことを、だろう。
……多くの言葉は、必要だろうか
問うと、ロジャーは静かに首を横に降る。彼が求めているのは、そういうことではないようだ。
だとしたら、シンプルなことだ。俺は、ロジャーをしっかりと見据え、端的にのべた。
俺はずっと独りだった。
孤独から救ってくれたサンザシを、愛している。
それでも信じることができず、彼女を騙すような真似をした。
神を殺すような真似を……それでもサンザシは俺を信じてくれた。
俺は愛に気がつくことができた……そして、彼女が死んで、寂しさを知った。
それだけだ
それ以上も、以下もない。俺は、ロジャーの言葉を待った。この王の返事は、王が下す決断は、どのようなものだろう。
そうか
ロジャーは静かに、ひとりごとのように、呟いた。
長いこと、目をつむっていた。その間、誰一人として、口を開こうとはしなかった。
魔王、君は
ロジャーが、静寂を静かに打ち破って、俺に問うた。
君は、どうしたい
凄く引き込まれます((o(^∇^)o))
セイさんには踊らされましたが(笑)続きが早く読みたくなる展開ばかりで落ち着きません(^^)
個人的には今までのタカシと、魔王コリウス(でしたっけ?m(_ _)m)とのギャップがツボです(*´∇`*)
奈魅 優利様>コメントありがとうございます! 引き込まれますか! よかったです、幸せです。セイ、ややこしくてすみません笑 ここらへんは私も一気に書きました、次から次へになっていればと思います。コリウスです! 凄い差ですよね、根はタカシなんだと思います、魔王は悪ぶってるんです笑
いつもコメント本当にありがとうございます、励みになります! 今後もどうぞよろしくお願い致します。