タツキが好きと言ってくれた歌っていた歌は、今は歌える気分ではなかった。
だって、タツキのために歌っていたんだ。
タツキが好きだと言ってくれたから、私は歌っていた。
タツキがいないんじゃ、もう歌えない。歌えないよ……。
タツキが好きと言ってくれた歌っていた歌は、今は歌える気分ではなかった。
だって、タツキのために歌っていたんだ。
タツキが好きだと言ってくれたから、私は歌っていた。
タツキがいないんじゃ、もう歌えない。歌えないよ……。
ミユさん……
ユウノスケくんが、手紙をじっと見つめて固まっていた私に声を掛けた。
あ、ごめん、ごめんね。ユウノスケくん
大丈夫……じゃないですよね。あんなに仲が良かったし……
不安そうな顔をしたユウノスケくんが視界に入ると、私はなんとか口角をあげた。
心配かけちゃってごめんね
なにかあったら本当にいつでも言ってください!……タツキさんからの伝言です。“友達思いなミユが好きだよ。よく待ち合わせしたあの場所で会おう”って
ありがとう、ユウノスケくん
待ち合わせをした場所、という言葉が示す場所は一つしかない。
こんなの、全然難しくないじゃないか、と思いながら私はあと半分しか残っていないのタツキの手紙を探すのだ。
タツキの言葉が示す場所へ向かうため、私はユウノスケくんと別れて部室を後にした。