シャンブル・ヤーデ

さて、そろそろかな

フリーダー

シャンブル様、よろしいでしょうか

シャンブル・ヤーデ

おや、何かな?

フリーダー

いえ、特別な用はないのですが……

シャンブル・ヤーデ

おお素晴らしい!君たちにまだ自我が残っているとは!!

フリーダー

ありがとうございます

シャンブル・ヤーデ

それで、私に話があるのかな?

フリーダー

失礼ながら、何故シャンブル様はあの少女にそこまで興味を抱くのですか

フリーダー

彼女は私達よりも少しだけ先に移植をしただけ……。他に違いなどないはずです

シャンブル・ヤーデ

なるほど、芽生えたのは「嫉妬」か。やはり、負の感情は姿を見せやすいようだな

シャンブル・ヤーデ

だが、彼女は君たちとは違うのだ。彼女のCSはどうやら同調を始めているらしい。この私すら知らない現象だ

フリーダー

つまり、科学者としての本能が疼くと?

シャンブル・ヤーデ

たまに手厳しいよね、君は

シャンブル・ヤーデ

だが、君も知り合いが頑張っているのを見て嬉しいんじゃないのかな?

フリーダー

…………会ったこともありません

シャンブル・ヤーデ

まぁ、それでもいいさ!

シャンブル・ヤーデ

だが、私の研究は怪盗シャムロックなくしては進めない。なにせ。彼女こそが神の代弁者なのだからな

クリエ…………

クリエよ……

クリエ・エーデルシュタイン

……………………

クリエ・エーデルシュタイン

…………ここは?

クリエよ……

クリエ・エーデルシュタイン

貴方が私を呼んだの……?

そう

クリエ・エーデルシュタイン

……ここは?

ここは、君の中。君の心の空間だ

君の考えてることも、君が感じてることもすべて分かる

クリエ・エーデルシュタイン

……貴方は、私のCSなの?

……やはり、君は周りが思ってるよりも鋭い

その通り。私は君の肺、君がCSと呼んでいるものだ

クリエ・エーデルシュタイン

どうして、CSが話せるの?

細かいことは気にするな

クリエ・エーデルシュタイン

……じゃあ、どうしてCSが私に干渉してきたの?

それは、君を守るためだ

私達CSは、本来君達の臓器の負担を引き受ける、いわば予備のような存在だ

まぁ、見返りとして君たちの感情を頂くことはあるけどね

クリエ・エーデルシュタイン

……私の感情も食べたの?

食べた、か。面白い表現を使うね

確かに頂いていたよ。最初のうちはね

クリエ・エーデルシュタイン

……最初だけ?

恥ずかしい話、私は君のことが気に入ってしまった

君は私に戸惑うこともなく受け入れた。普通もっと驚くだろうところを、実に自然と

そして、身体強化にも動じなかった君は、家族を救うために力を使い続けた……それがなんだか、心地よくてね

君の感情を頂くのが惜しくなってしまった

クリエ・エーデルシュタイン

…………

ここで終わるのは君も不本意だろう?私は君の物語をもっと見たいんだ

クリエ・エーデルシュタイン

……それが、干渉した理由?

十分すぎるとは思わないかね?

クリエ・エーデルシュタイン

……私を助けてくれるんだよね?

そうだ

クリエ・エーデルシュタイン

お願い。力を貸して

無論だ

キーファー

…………っ!?

ダリア・ブルートシュタイン

キーファーさん、どうしましたの!?

キーファー

…………ク、

キーファー

クリ……エ…………

pagetop