キーファー

…………

怪盗シャムロック

……………………

ダリア・ブルートシュタイン

半年前、とある筋から逃亡する怪盗シャムロックの写真を入手した私は、家族にも秘密でシャムロックの足取りを追い始めました

ダリア・ブルートシュタイン

正直言って、雲をつかむような話でしたわ。でも諦めたくなくて、エーデルシュタイン家の周りを中心に調べ始めたんです

ダリア・ブルートシュタイン

でも、ナルシス・エーデルシュタインのことを調べたら、彼がクネート・グミ孤児院の解散に一役買ってるってことを聞いてさらに深く調べましたの。そこから後は早かったですわ

ダリア・ブルートシュタイン

クリエ様の写真を手に入れておおよその行動パターンを把握した後は、偶然を装って接触すればいい。そして、我が家の家宝である純性宝石をちらつかせて反応を窺い、この部屋に招いた。宝石を盗む算段をつけさせるためです

ローテ

そして、現れたところを捕まえる……ということですか

ダリア・ブルートシュタイン

そう!そして、その身柄をエーデルシュタイン家の前にさらすのです!!これでシャムロックは捕まり、ナルシス卿を含めたエーデルシュタイン家に致命的なダメージを与えるのです!!

ローテ

確かに、養子が怪盗として捕まれば、世間の見る目は一変するだろう……

し、しかし……万が一宝箱に手をつけられたらまずかったのでは……

ダリア・ブルートシュタイン

あら、そういえば話してませんでしたわね。では、試しに箱に触ってみてくださる?

え……はい

ぎゃああああああああああ!!!!

ローテ

なんだ!?何があった!?

ダリア・ブルートシュタイン

何の対策もなしに怪盗シャムロックを迎えるはずがないでしょう。その金属の箱には電流が流してありますの

ダリア・ブルートシュタイン

心臓が弱い者なら簡単に停止させられるほどの電流をね

ローテ

ダリア様!これはいくらなんでも…………!!

ダリア・ブルートシュタイン

黙りなさい!!お喋りが過ぎましたわ、早くシャムロックを拘束なさい!!

怪盗シャムロック

…………っ

キーファー

…………

ダリア・ブルートシュタイン

殺してはダメですわよ、キーファーさん。生きて捕まえなければ、エーデルシュタイン家も納得しないでしょう

キーファー

…………

怪盗シャムロック

…………もう

怪盗シャムロック

もう……ダメかもしれない

怪盗シャムロック

ごめんね…………

クリエ…………

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