沖縄心霊体験
ー其の四ー













息も絶え絶えに入り口に戻ると、先ほどの管理人が





管理人

やっぱりダメだったね





と、話しかけてきた。





私は腕を掴まれた一部始終を話すと、管理人は怪訝な顔をして




管理人

そんな経験をした人は初めてだ





と話した。















私は旅を始めてから、何度も心霊現象と思えることに遭遇してきた。






今回もその影響だったのだろうか……。















それから宿に戻り頭を整理したが、やはりあの出来事はおかしい。





あまり考え込むと、また変な体験をしてしまいそうで、私は1階の談話室へと下りていった。










私が沖縄滞在中お世話になっていた宿は、沖縄でも名の知れたドミトリーだった。





談話室で同泊者にこの話をしたが、「そんなまさか~」と誰も信じてくれなかった。





しょうがないと話題を変えようとした瞬間、私の携帯が鳴った。













しかし、何かおかしい。






こんな着信音、設定していない。









その音は、よく子供のオモチャなんかで耳にする機械音の笑い声。





そんな音、データフォルダにも入れていない。




カズリー

携帯がおかしくなりました。





と、同泊者に携帯を差し出す私を見て、周囲の人間が固まった。
















「そっ、それどうしたんだよ!?」





同泊者は私の腕を指差しながら、震えた声でそう言った。






ー続くー









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