女の子は犬の頭を撫でてやった
佐藤さーん!
来たか
どうだった?
ウチには犬を飼うような余裕がないからダメって、、、だから、、、
そうか
君は一つ間違いを犯したんだ
間違い?
早く行動しなかった
人生は、、時間は待ってくれない、慈悲がない
君が早くこの犬を飼いたいってお母さんに頼み込めば結果は変わっていたかもしれない
わかるか?
うん、、
いいか?今後は物事を決める時は早く決断する事だ、よく考える事も必要だが、
必ず後悔が残る事になる
じゃ、この犬は俺が預かっていく
うん、、佐藤さん、、
小次郎を大事にしてあげて、、
バイバイ、、小次郎、、元気で、、
クゥーン、、、
女の子は犬の頭を撫でてやった
お別れは済んだか?
じゃ、俺はいくよ?
バイバーイ!
小次郎ー!佐藤さーん
女の子は見えなくなるまで手をふりつづけていた
よかったな
家族には見捨てられたかもしれないが最後にお前は愛されるチャンスを得たんだ
思い残す事はないだろう?
クゥーン、、クゥーン、、
心配するな
夜逃げした家族が一足先にあの世で待ってる
また家族に会えるといいな?小次郎、、
乾いた音が夕暮れの空に響いた