日曜日

朝、ホストママが庭で洗濯物を干していた。

マイク

手伝いますよ。

ママ

ありがとうマイク。でも大丈夫、もう終わるから。

マイク

大変ですね毎日外に干すんですね。

ママ

日本ではこれが普通だから慣れてるわ。ところでマイクはいつもどうしてるの?

マイク

アメリカではみんなドライヤーを使います。
だから僕もドライヤーを使いますよ。

ママ

乾燥機ね。そんなこと毎日してたら日本なら電気代がすごいことになるわ。

ママ

あっそうそうマイクの服も一緒に洗濯してあげようか?

マイク

大丈夫です。
自分の服は自分で洗濯します。

ママ

あらそう。でも遠慮しなくてもいいからいつでも言ってね。

そう言った後、ママは洗濯物をまたハンガーにかけ始めた。

そしてマイクはその間「遠慮」ってどういう意味なのか後で検索しようと考えていた。

しばらくするとママの手がまた止まった。そして言いにくそうにこう言った。

ママ

そういえばマイクはまだ一度も洗濯してないわよね。

マイク

ハイしてません。

ママ

いつでも勝手に洗濯機を使っていいからね。

それからママは空を見上げこう言った。

ママ

たしかぁマイクが日本に来てから。。。。
一ヶ月がたつかな?

するとマイクも空を見上げ眩しそうに。。。。

マイク

はい。
早いですね。

と、力強く答えた。

 

マイク

さぁ僕も洗濯しよ。

どうやって使うのかよくわからないと思いながらマイクは洗濯機に洗濯物を入れ込み洗剤も適当にドバッと入れた。

マイク

それにしてもなんかたくさんボタンがあるなぁ。それに日本語だからよくわからない。

京子

何してるのマイク?

洗濯機の前で悩んでいるマイクを見つけた京子が声をかけた。

マイク

京子ちゃん、実はどのボタンを押したらいいのかわからないんです。

京子

それなら「これっきりボタン」を押せばいいんだよ。

マイク

違います。

京子

えっそうだよ。

マイク

違いますよ。

京子

そうだって!

マイク

違いますって!

「。。。」

『そうなんだよ!』

そう言うと京子はむこうへ行ってしまった。

マイク

あっ。。。なんか怒った。

そしてマイクは絶対にこれっきりじゃないと確信しながらも女の子を怒らせてはいけないと思い慌てて「これっきりボタン」を押した。

"ポン"

ジャーーーーー

マイク

ア〜ア。僕の洗濯物は本当にこれっきりじゃないのに。まだまだたくさんあるのにな。。。

pagetop