~僕は駆け出し薬草師~
~僕は駆け出し薬草師~
旅の記録帳
(7)
ポートゲート ~ イフリートの砂漠
『第50幕~第68幕』
〈サンドパーク〉編
【あらすじ】
ようやくサンドパークに到着したトーヤたち。
そこは魔力液と呼ばれる液体化した魔法力が
産出する町だった。
町全体がその魔力液の関連産業により、
砂漠の真ん中にあるとは思えないくらいの
活気に満ちあふれている。
陸走船を降りたトーヤたちは、
まずラジーの師匠であるシンディを
探すことにした。
聞き込みの結果、
彼女は町立施療院にいることが判明。
だが、面会を果たしても素っ気ない態度を
とられてしまう。
それは町で流行している風土病『魔力熱』に
かからないようにするためだった。
魔力熱は滞在歴が長くなればなるほど
かかりやすくなってしまう不治の病。
そのため、早く出発するよう促そうとして
冷たく当たったのだった。
シンディはトーヤたちがギーマ老師の
弟子候補だと分かると、
自分がギーマの直弟子だと明かす。
そしてトーヤとカレンに
施療院の手伝いをしてほしいと依頼した。
案内された病室では魔力熱の患者である
ミーシャ、マール、ソラノと出会う。
だが、ちょっとした行き違いで
トーヤとミーシャがケンカ。
その後、2人は仲直りをするものの、
直後にミーシャは病気の発作で倒れてしまった。
シンディの話によると、
魔力熱の薬の製法は完成しているが
調薬できないという。
それは彼女自身が魔力熱にかかっていて、
調薬のために必要なポイズンニードルの
毒の採取に行けないからだった。
トーヤは調薬の方法を学び、
ライカやクロードの助けも借りて
ポイズンニードルの探索へ向かう。
だが、発見したポイズンニードルは
普通の個体と比べて巨大かつ凶暴なやつだった。
その猛攻によってピンチとなるが、
トーヤの薬草師としての知識を活用した機転で
倒すことに成功。
調薬した薬も持ち帰ることができたのだった。
【行程】
サンドパーク → 町立施療院
→ イフリートの砂漠 → サンドパーク
ポートゲート ~ 町立施療院:数十分程度
町立施療院 ~ イフリートの砂漠
(ポイズンニードル生息地):数時間程度
【主な登場人物】
※各項目は旅が進むに従い、
内容が変わっていきます。
あくまでもその時点での情報であり、
新たな事実が判明した場合は置き換わります。
名前:トーヤ
職業:薬草師
種族:魔族(元・下民)
性別と年齢:男/14歳
●身分制度が撤廃され、
王城で薬草師として働けるようになった。
●ギーマに弟子入りするため、
王都から旅立った。
●下民だったことで差別されることもある。
トーヤ自身も下民だったころの名残で
気弱になってしまうことも。
●トーヤを王城の薬草師に
推薦したのはデリンで、
彼が後見人も務めている。
●勇者アレスは恩人であり親友。
定期的に手紙でやり取りをしている。
●アレスを尊敬しており、
少しでも彼に近付きたいと思って
努力を重ねている。
●薬草師としてのレベルは高い。
魔力熱の薬やナイコトキシンのほか、
難しい調薬も難なくこなす。
薬の濃縮などの技術もある。
植物の知識も豊富。
●注意力が高い方で、
変化などに最初に気付くことも多い。
●調薬のための道具を
色々と持ち歩いている。
●トーヤの薬草師の師匠は
故郷の隠れ里で今も現役らしい。
ただ者ではない気配も……。
●カレンは仕事上のパートナー。
初めて会った時から
優しく接してくれた彼女に
深い感謝の気持ちを持っている。
最近は異性として意識するような
兆しもみられるように……!?
●クロードのことはいい友達だと思っている。
恋愛感情はないが、
カレンは気が気でない様子。
●天然ボケをかますことがある。
●セーラに対しては
ツッコミ役に回ることが多い。
●警戒心があまりない。
純粋すぎてすぐに他人を信じてしまう。
●プレプレ村での一件ののち、
アポロとは親友同士に。
●腕力は並の人間と変わらない。
魔法は一切使えない。
●武器はセーラの作ったスタッフ・スリング。
トーヤ自身は『フォーチュン』と名付けた。
接近戦では護身用のナイフを使うこともある。
●フォーチュンによる命中精度は
戦いを経るたびに上がっている。
バジリスクとの戦いでそれが顕著に表われた。
●戦闘経験がないので、主に回復担当。
ただし、遠距離攻撃が必要な時は主力となる。
カレンとのコンビネーション攻撃もする。
●薬草師ならではの戦い方があると気付いた。
それによりデビルペッカーや
ポイズンニードルとの戦いを
切り抜けることができた。
●バジリスクの光線による攻撃を受けても
身体に異常が起きなかった。
施療院の殺虫剤の影響もなかった。
これには何か秘密がありそう。
●ギーマに落第薬草師と呼ばれてしまった。
薬草師としての未熟さを知ると同時に、
腕を磨き続けていく決意をする。
●薬草師としての心構えと自分の役割を
より意識するようになった。
弱音を吐いたミーシャを叱咤したのも
それが根本にあったのかも。
●女の子と間違われることがある。
●子犬のヘアピンを身につけている。
最初は嫌がっていたが、
今も外さないままでいる。
意外と気に入っているのかも?
●シンディやミーシャを魔力熱から
救いたいという気持ちが強い。
名前:カレン
職業:医師(魔法医療)
種族:魔族(元・上民)
性別と年齢:女/16歳
●上民出身のお嬢様でひとりっ子。
両親は貴族。
良いモノに触れてきたおかげか、
品物を見極める眼力がある。
●洞察力に優れている。
アポロが盗人であることを見抜いた。
●医師としてのレベルは高い。
特に魔法を併用して治療する
『魔法医療』のエキスパート。
物理医療の技術も持っている。
●身分で差別をすることはない。
下民だったトーヤも
初めて会った時から普通に接していた。
●トーヤの仕事上のパートナー。
彼に調薬を頼むことも多く、
その腕を誰よりも信頼している。
●トーヤが誰かと仲良くしていると、
ヤキモチを焼くことが多い。
特にクロードをライバル視している。
●子猫のヘアピンを身につけている。
かなり気に入っているようだ。
●トーヤにギーマへの弟子入りをするよう
後押しした。
自身もその旅についていく決心をする。
●色々な行動に点数をつけることがある。
採点は辛め?
●診察魔法で患者の容態を看る。
この魔法は病気や怪我を
正確に把握することができる。
●病気についての知識が豊富。
薬についても詳しい。
分野によってはトーヤより上。
●攻撃魔法の中では氷系や水系が得意。
武器はレイピアで、
名工ムラサの作った『ミヤビ』を装備。
●滴りの石を使える魔法容量があるのは
メンバーの中でカレンだけ。
●闘気斬という剣技を使う。
集団戦で絶大な効果を発揮する。
●トーヤとのコンビネーション攻撃もする。
●正義感が強く、負けず嫌い。
たまに落ち込むこともある。
●ギーマに厳しく諭され、
経験不足を強く認識することとなる。
名前:セーラ・コルネ
職業:武器職人
種族:魔族(元・平民)
性別と年齢:女/
283歳(外見は16歳くらい)
●名工ムラサの孫で、自身も武器職人。
『ケトル商店』という店を経営している。
武器以外にも様々な道具の制作や
刃物研ぎもやっている。
●武器職人としての腕は
すでに師匠であるムラサを越えている。
魔界各地にも名が知れ渡っている。
ただし、持ち主の潜在的な力を
引き出す技だけは適わないらしい。
●武器や機械のことになると
周りが見えなくなることがある。
ただ、普段は洞察力や観察力に優れている。
ギーマが仮病であることも見抜いた。
●様々な知識が豊富。保有アイテムも豊富。
そのおかげでトーヤたちが
助けられることもよくある。
●王都の商人ギルドの組合員。
組合員証は魔界の全ての町の
商人ギルドで有効。
●商人としてのレベルも高い。
知識や経験が豊富で、
一流の商人であるマイルとも
対等に駆け引きができる。
●戦闘では接近戦が得意で、
魔法はあまり使えない。
武器はバトルアックスを使う。
鍛冶をするせいか、
見た目以上に腕力があるようだ。
●バトルアックスを高速で振り回すことで、
小さな竜巻を生み出す技を使える。
●趣味は読書。
●たまにボケる。
天然と意図的の両方のパターンがある。
ノリは良い方。
●本音を包み隠さず喋る。
思い切りの良いところもあり、
決断したらすぐ行動に移す。
それゆえにヤバイこともやりかねない。
●職人だからなのか、直感に優れている。
トーヤから強い力を感じたらしいが……。
●フォーチュンの性能を
確かめたいという理由で、
トーヤたちの旅に加わった。
●船酔いをする体質らしい。
●マイルの商人としての実力を認めている。
取引相手として
付き合っていくつもりらしい。
名前:マイル
職業:商人/
サラサラ陸運 COO(最高執行責任者)
種族:魔族(元・上民)
性別と年齢:男/
不詳(外見は16歳くらい)
●ポートゲートで主に荷物の運搬を
請け負うサラサラ陸運の
最高執行責任者(副社長)。
●商人としてのレベルは魔界でも
トップクラス。
貴族などにも顔が利く。
●陸走船乗船時は指揮権を持つ。
●情報網を魔界のあちこちに
張り巡らせている。
商売に関することのほか、
社会情勢に関する情報の多くも
把握しているようだ。
●ポートゲートの商人ギルドで
理事も務めている。
理事は全部で8人いる。
●ポートゲートとサンドパークの交易で
かなり儲けている。
●セーラのことを全てにおいて
気に入っているようだ。
●トーヤやカレンに対しても
一目置いている。
●気に入った相手には投資を躊躇わない。
●陸走船での移動中、
トーヤに酔い止め薬の製造を依頼した。
その御礼としてトーヤたちを夕食に誘った。
●バジリスクとの戦いでは、
トーヤに『銀の弾』を託した。
●武器はシャムシールを使う。
名前:クロード
職業:マイルの秘書
種族:魔族(元・中民)
性別と年齢:男/
不詳(外見は17歳くらい)
●サラサラ陸運でマイルの秘書をしている。
陸走船ではトーヤたちの世話担当も。
執事力(?)はかなり高い。
●トーヤのことが好きっぽい。
●商人としての知識や経験はあまりない。
ただ、マイルの仕事を手伝っているので
それなりの実力は自然に身についている。
本人は無自覚。
●陸走船では最高級の茶葉を使った紅茶と
王都の老舗・トイトイ屋のお菓子を
差し入れした。
その2つの相性は抜群。
●トーヤがミューリエと茶飲み友達だと知り、
密かに自分もその仲間に入りたいと
思っている。
●バジリスクの攻撃により重傷を負った。
幸い、処置が早かったおかげで
一命は取り留める。
●マイルの指示で
ポイズンニードルの探索に加わる。
●剣と魔法を同時に操れる。
剣と魔法の複合技や身体強化魔法など、
戦闘力は高い。
●砂漠暮らしのせいか、目がいい。
名前:ライカ
職業:施療院職員/薬草師
種族:魔族(元・平民)
性別と年齢:女/
不詳(外見は18歳くらい)
●サンドパークの町立施療院で働いている。
●シンディの実質的な弟子。
薬草師としての技術も持っている。
●トーヤのことを最初は女の子だと
勘違いしていた。
●シンディの指示で
ポイズンニードルの探索に加わる。
●サンドモービルを扱える。
●バインドや結界魔法、強化魔法、
探索魔法など、補助魔法全般が得意。
そのほかの系統の魔法や物理攻撃は苦手。
ただし、攻撃魔法の中では唯一、
光系だけは得意。
●祖母は占い師。
名前:シンディ
職業:医師
種族:魔族(元・中民)
性別と年齢:女/
不詳(外見は25歳くらい)
●サンドパークの町立施療院の医師。
腕の良さが評判で、
何人かいる施療院の医師の中でも
特に人気が高い。
●ギーマ老師の直弟子の1人。
世界には彼の直弟子が、
ほかにも何人かいるらしい。
●ラジーの医師としての師匠。
●様々な病気や薬について研究している。
●風土病である魔力熱の研究中、
自身も魔力熱にかかってしまった。
魔力熱の薬を理論的に完成させた矢先で、
実際に薬の製造はできなかった。
●魔力熱はサンドパーク周辺での
滞在歴が長いほどかかりやすいということや
エンネツカという蚊が媒介する病気だと
突き止めた。
●トーヤの調薬技術の高さに驚き、
駆け出し薬草師とは思えないと評した。
●優しさゆえに冷たく当たってしまうことも。
名前:ミーシャ
職業:不明
種族:魔族(元・上民)
性別と年齢:女/
不詳(外見は16歳くらい)
●施療院の入院患者。魔力熱にかかっている。
トーヤたちと同じ部屋で過ごすことになった。
●トーヤに対して何かと衝突する。
でもそれは好きの裏返し?
●なんだかんだで優しい心の持ち主。
素直じゃないだけかも。
●魔力熱に対して恐怖を抱いている。
それがトーヤとケンカとなった原因。
●ケンカしたことがきっかけで、
トーヤと信頼関係を築く。
●実家にいた時、上民である両親が
お偉いさんと噂話をしているのを聞いた。
それによると、ギーマ老師は
不老不死の薬が作れるらしい。
それが真実かどうかは不明。
●魔力熱の発作で倒れたが、
運良く一命は取り留めた。
名前:マール
職業:不明
種族:魔族(元・平民)
性別と年齢:女/
不詳(外見は10歳くらい)
●施療院の入院患者。魔力熱にかかっている。
トーヤたちと同じ部屋で過ごすことになった。
●無邪気な様子から、
見た目と年齢が一致している可能性も。
●トーヤたちのことを一目で気に入った。
すっかり仲良し。
名前:ソラノ
職業:不明
種族:魔族(元・平民)
性別と年齢:女/
不詳(外見は50歳くらい)
●施療院の入院患者。魔力熱にかかっている。
トーヤたちと同じ部屋で過ごすことになった。
●マールやミーシャのお目付役。
2人も彼女の言葉には耳を傾けている。
ミーシャとケンカしたトーヤにも
優しく諭した。