いまさらながら、ここで断っておく。僕は、猫被っている。つまり、あの敬語は無理している。本当の僕は毒舌だ。自分でも自覚している。だからこうしとかないと無意識のうちに暴言を吐いてしまう。両親以外もこのことは知らない。ちなみに、眼鏡もだてだ。真面目に見えるようにかけている。効果はある。
何なんだあれは…っくそ
いまさらながら、ここで断っておく。僕は、猫被っている。つまり、あの敬語は無理している。本当の僕は毒舌だ。自分でも自覚している。だからこうしとかないと無意識のうちに暴言を吐いてしまう。両親以外もこのことは知らない。ちなみに、眼鏡もだてだ。真面目に見えるようにかけている。効果はある。
ここで、追いついてきたらしい広瀬が階段から上がってきた。
…はぁ、はぁ…ふぅー。
お前、どんだけ苦手なんだよ、 女子。
あなたが慣れすぎてるだけでしょう。
かもな。
かもな?さらっと言いやがったぞこいつ。
屋上の金網に押し付けてところてんにするぞ。
なんて悪態をついていた僕は、次の彼の一言に驚かされることになる。
…てかさ、お前なんでそんな猫被ってんの?
!!!
何故だ。何故気づいた。そんな素振りは見せた覚えが無い。どこで気づいた。
…なんで気づいた。そんな素振りは見せてないはずだぞ。
しかし、彼の口から出た次の言葉にさらに驚かされた。
ほんとだったんだ。笑
ハッタリだったのかよぉぉぉぉぉお!!
…こいつ、許さん。
という心の声がまんま顔に出てたのか、広瀬はこう続けた。
じゃあもう隠す必要はないな。
そして僕はだて眼鏡を取る。
…っち、まんまとはめられたってわけか。
おいおい、人聞きのわりぃ事いうなよ。俺ははめるつもりなんてなかったぜ?。
てかお前、まじでそんなキャラだったんだな。と、笑う彼にこう言った。
このこと誰にも言うんじゃねぇぞ。言ったら…
分かってるって。言わねぇよ。そのかわり、二人だけのときは本性出せよ。
なんか弱み握ってるみたいだな、俺。
こいつまじでところてんにしてやろうか。
そう思ったときに広瀬はこう言った。
んじゃまぁ、これからよろしくな!タケ。
そういって差し出された悪魔の契約の手を、僕は握ってしまったのだった。
そして時は、現代に戻る。