グスグス……
エイミのセンサーが恵さんの所在を捉えます。それは、ズバリ、この中!
おや、お顔に瞳から……どうされたのですか。
そうやってあなたはいつでも入り込んでくる……なにをしてるかって?
見りゃわかんでしょ……泣いてんのよ。学校でちょっと嫌な事があって。それとも、涙は見たことないって言うの?
エイミは知っています。涙、それは感情の昂ぶりと共に瞳から流れ落ちるものだと。
ふん、そこまで知ってるならほっといてよ。一人になりたい時だってあんの。
エイミは恵さんのお手伝いをしたい――
一人にしてしまうなんて、エイミがいる意味がないじゃないですか――
いらないってば。暇ならテレビでも見てなさいよ。
自分なら何でも手助けして、解決できるって思ってるわけ? 傲慢だよ、そんなの……意地でもウジウジしてやる……
エイミは役立たず……だったら、だったら、
エイミも、一緒に泣きます。どうか、感情を共有させて。
ドロイドは泣けないでしょ……
それでも、泣きます。恵さんとなら、心の奥底へだって遭難するんです。
強情なんだから……好きにしなさいよ。それで気が済むんならね。
……フフン、でも心中はゴメンだわ。どうせなら、ふたりとも生還しないとね。