トレーニング終了後、俺は自室のベットに転がって東堂の事を考えた。

行方不明。

しかし。

東堂が行方不明というのは間違っている気がする。

いや、間違っているけど、あっている。

きっと。

きっと彼は、煙のように、ぱっと消えてしまったのだ。

だって、彼は『不要』だったんだから。

この世に必要のない存在だったんだから。

教室は、世界は、彼がいなくなったことにより一歩『浄化』された。

その結果あの教室は実際に誰にとっても居心地のいいものになってしまった。

純然たる事実。完全なる真実。

ああ………素晴らしい。

こうやって少しずつでいい。少しずつ。世界が救われているなら。

毛布に包まって、目を閉じる。

明日はもっと、もっと、世界が浄化されるといい。

ふふ


愉快な想像をしてしまう。

もしかしたら、それは俺の導いた結果なのかもしれない、と。

想像だ。水夜に尋ねればそれが本当かどうかも確かめられる。

しかしきっと俺は訊かない。

俺が殺したモルタリスは東堂のものだったのか、なんて。

ただ想像して笑ってみる。冗談みたいに。

は、はははあはぁはひゃひひふはは


殺すんだ。ぜんぶ。必要ない人間片っ端からぜんぶ。

この世界では違法でも、ムンドゥスでなら法も何もなく殺せる。としたら。

誰もが望み、一度は考えるそれを。人の形をした汚物の排除を。俺が。俺だけが。

そう考えるなら。この考えが正しいなら。俺はきっと。

あひゃhyひああぁゃくっひゃhyはふっふはやひゃyひけへゃhかyはhyひゃ


間違いなく救世主だ。

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