――― あの日の空はいつもより暗かった。
――― あの日の空はいつもより暗かった。
それは
卒業が間近になっていた
ある日の出来事
私はいつものように学校に来ていた
お腹が痛かったし
頭も痛かった
でも、それはいつもの事
もうすぐ卒業する
この場所とも別れられる
その一心
その希望だけで私は学校に来ていた
早く今日が、
一日が終わらないか
その事だけを考えて
今日まで生きてきたんだ
あーもうすぐ卒業か
私、みんなと別れるの寂しいな…
私も…
そんな事言わないでよ。。。泣きたくなっちゃう……
あ、ごめん、、ごめんね…
教室に着くと皆がそんな会話をしていた
私以外は、ミンナ
クラスノミンナ
あ、ねぇ、卒業前にさ。最後にお別れ会しない?
え?でもそれって卒業式の後に保護者の人達と一緒に開くって先生が言ってたよ?
いや、それとは別でさ、誰かの家でさ?
えー、誰の家で?
あ、ひなりの家は?
え?私?
いいじゃん。ひなりの家は大きいし
綺麗だしね。いいかも!
ちょ、ちょっと、みんな勝手に決めないで…
はいはい!私もひなりの家がいいでーす!!
俺も~、ひなりの家に行った事ないし、小学校最後の思い出に行きたいな~
マジか!?あの豪邸で遊べるとか楽しみ~
……な、なんか勝手に決まったみたいになってるけど、私、まだ許可してないんだけど?
いやいや、もう決定だから。それにみんなの反応見たでしょ?誰も、反対な子もいないんだから、さ?
え~、でも、さぁ、、、、あ、、、、
え?何?
どうしたの?
…みんなが、どうしても私の家に来たいならさ、一つ条件があるの?
え?何
…それはね?
お別れ会に赤蘭さんも誘う事!
ひなりの発言に
今まで賑やかだった
クラス中が急に静まり返った
そして
みんな何が起きたのか
信じられないような
顔でひなりと私を見ていた。