それは私も例外ではなかった

だからさ、赤蘭さんもお別れ会に誘おうよ!!ね?

いや、ひなり…何言ってるの?

え?いや、ひなりさ、それは…ないでしょ……

テンション下がっちゃうし

いやいや、赤蘭さんも一緒のほうがいいよ。だって

ずっと一緒にいたんだから

なに…

ん?

なに言ってるの?

お。話すの久しぶりだね?

おい。ひなり…

ひなり…あんた、あんた達が私に今まで何してきたか…分かって…

えー、いや。そんな事言ったら、今まで私たち赤蘭さんの我儘に付き合ってきたんだからお相子でしょ?ねーみんな?

そうだよ

私たちずっとバカラの我儘に付き合ってきたんだからいいじゃん

ふふふ

ぷっはっはははっはっは!!

そうだよ。うるせーよ!バカラ!!

クラスがまたざわつきだす

…赤蘭さん?

………なに?

最後なんだからさ、それに赤蘭さん普通の中学に進学するって聞いたよ?もう会えないのに…寂しいなって思ったの?それが誘った理由。それじゃダメかな?

そして、ひなりは私の手を握ってきた

ね?だからさ、お願いよ…ヒナリ?

ヒナリ
それは私の
名前。
ひなりと一緒に考えた
私の名前。

大好きな親友と一緒に考えた
親友と同じ大好きな名前。

大切な名前。





それが私の名前

…………久しぶりだね。その名前で呼ぶの…

うん。ヒナリ?私ね。本当はずっと謝りたかったの…ヒナリに悪いことしちゃったなって…でも、謝るタイミング…勇気がなくて、、、ここまできちゃったの

だからね、謝りたいの。ちゃんと、、、しっかりね、、、、だから

ひなりはさらに私の手を強く握った

お別れ会…来てくれる?

目に涙を浮かべながらひなりは私にそう呟いた

今にも泣きだしそうなひなりの顔を見て

とても辛そうな

悲しそうなひなりの事を

同じ名前の女の子を

私の大好きな親友を

私は

この手…で

強く

え_?

深く、深く、深く

深く

二度と抜けないように

隠していたナイフで突き刺した。

第二十一章 私の死にたかった過去⑤

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