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樹海 サラ=バ
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樹海 サラ=バ
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ソニック・レイン!
ヴァキュア・ウェイブ! (Lv17)
レベルが上った!
もう少しだよ、勇者様。
ダイのおかげで助かったよ。
へへへ。
もふ。
フローラの泉を出発して三日目の
勇者様とダイさん。
どうやらもうすぐツギノに着きそうです。
サーシャ・ドルバ
という名の母 前編
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港町クルナ
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クルナ到着から一夜明けた朝。
シーラさん御一行は
レヴスへ向かう準備のため、
市場へと来ていました。
人はいっぱいいるのに、活気がないわ……。
クルナの人々は陰鬱な気を貯めこんでおる。
もちろん、例の特権階級が大きな要因の一つであることは間違いない。
……しかし
それ以上にアインスタークによって付けられた傷が大きいのだ。
……。
ま、必要以上にかかわらず
買い物を済ませちまおうぜ。
シーラさん達が露店を眺めていると、
聞き覚えのある声が聞こえてきました。
そこをなんとかお願いします。
ズールで会ったあの女の人です。
いや、そりゃぁサーシャちゃんの頼みは聞きたいよ?
でも、アルザレアキビだけはどうにも入手できなくてなぁ……。
……そんな……。
サーシャちゃん、アルザレアに行ったんだろ?あっちで買えなかったのかい?
アルザレアの店でも取り扱いがなくて。ヴォルクおじさんならもしかしてと思って。
頼ってくれるのはありがたいが、今回ばかりはどうにもなぁ……。
うっ、うう……。
どうしたらあの子を救えるの……?
女の人は肩を落として、市場を後にします。
あの人、すごく困っていたみたいですね。
……だな。
ズールでもお子さんの事を言っていました。
だが、あの女はアンゲドルバだぞ?
……放っておけません……。
シーラさんは何かを決意したような顔で、
露天商の元へ向かいます。
おい、シーラ。
あんまり首を突っ込むなよ。
すみません、先程の女性が困ってらしたようですが、詳しく聞かせてもらえませんか?
あんた、何モンだい?
サーシャちゃんの事聞いてどうするんだ?
露天商のおじさんは
訝しげに顔を覗き込みます。
昨日、アルザレアからの定期船で来た旅の者です。
あの女性とは一緒の船でした。
身構えながら話をするシーラさん。
いつ刃物が来るか分かりません。
……ぷっ
露天商のおじさんが吹き出しました。
身構えるのはよしてくれよ。
俺はアンゲドルバじゃないから
斬リつけたりしないさ。
……え?
俺は普通の平民さ。サーシャちゃんに贔屓にしてもらってるだけのしがない露天商だよ。
まあ、悪いやつじゃ無さそうだな。
わかった、サーシャさんのことを話してやろう。
ありがとうございます。
……そう、あれは5年前。
アインスタークがここいらの侵略を始めた時だ。
迫り来るアインスタークの脅威に、最初は太陽侯がその討伐にあたったんだ。
ディゾネおじさんが……。
全軍、進め!
もちろんその頃は誰もアインスタークの配下に入る事なんか望んじゃいなかった。
レヴスの民もクルナの民も、みな太陽侯を支持して全面的にアインスタークと対峙していたんだ。
思いつめたように、
大きく深呼吸をする露天商のおじさん。
……だが……。魔王の力は強大だった。
え……
最初に狙われたのは子供たちだった。
太陽侯が討伐隊を編成し出撃してからまもなく、空は真っ黒な雲に覆われた。
何日も何日も。
そして幼い子供らが次々と原因不明の病に倒れていった。
子供が倒れると、その親は子供を放っておけない。
魔王は間接的に大人の戦力を削いでいったんだ。
なんて卑劣な……。
特に症状が酷かったのは、アンゲドルバの血を引く子供らだった。
そんな状況の中でも、レヴスの民とクルナの民は太陽侯の勝利を信じて、みな耐えていた。
……しかし……。
露天商のおじさんはうつむき、
沈黙が続きます。
帰ってこなかったんだろ、太陽侯。
えぇ!?
露天商のおじさんはコクリとうなずいた後、
涙ながらに口を開きました。
……現実は残酷だった。
ディゾネ……おじさん……
すぐさま、次の領主としてムーンドルバ様が即位された。
そして、現状を打破するため、ムーンドルバ様はアインスタークに交渉を持ちかけた。
アインスタークの配下に入る事を選んだのですね……。
我はアインスタークと交渉し、レヴスとクルナをアインスターク配下に置くことを提案する!
最初は誰もが耳を疑った。
ムーンドルバ様は気が触れたのだ、とも言われた。
しかし、その効果は絶大だった。
空を覆っていた雲は取り除かれ、病に伏せていた子供らも快方へと向かっていった。
魔王の脅威が去り、喉元すぎればなんとやら。今ではムーンドルバ様のやり方を悪くいう奴も増えてきたが……。
なんと言われようとも、いま我々の命があるのはムーンドルバ様のおかげなんだ。
……。
……さて、なんの話だったかな。
そうそう、サーシャちゃんはアンゲドルバの中でも位が低い家系だ。
当時、サーシャちゃんの息子のところまで十分な薬が行き渡らなかった。
幸い命を取り留める程度の治療はできたものの、重い後遺症をおってしまった。
今でもサーシャさんの息子、サティンは後遺症に悩まされている。
……。
……。
おじさん!
お願いです、サーシャさんに取り次いでくれませんか?私達なら、なにか力になれるかも知れません。
おい、シーラ!
物好きなお嬢ちゃんだな。
だが、きらいじゃないぜ。
協力しよう、俺の名はヴォルク。
ヴォルク・スバトフだ。
お願いします、ヴォルクさん。
あー……。ったく……。
またこのパターンか!
……くくく。
どうしました?ソルフェージュ様。
似た者夫婦とはよく言ったもんだ。
違いないな。
……え?
乗りかかった船だ。仕方ねぇな。
こうして、
ヴォルクさんとシーラさん御一行は
町外れのサーシャさんの家へと
向かう事になりました。
つづく
【勇者勇の装備】
レベル :18
めいせい :186
ぶき :新品の短剣
よろい :鋼鉄のよろい
かぶと :銀の額当て
たて :なし
どうぐ :野ばらのペンダント
焼豚×2
焼きとり×2
霊薬草×5
淡水ザメの煮凝り
淡水ザメの骨
淡水ザメの牙
黒王の羽
いつもの額当て
王の冠
カジノコイン×2560
なかま :泉守ダイ
もふもふ
とくぎ :ファイアブレス
トキシックブレス
釣り
じょうたい:カジノ破壊の容疑者、森林を進行中
【シーラの装備】
レベル :11
めいせい :170
ぶき :いつもの本
よろい :いつもの服
かぶと :いつもの飾り
たて :なし
どうぐ :やくそう×94
イーサ薬×9
乗船券×4
おみやげ×99
ガラスの破片
なかま :戦士ポメラ
大魔導ソルフェージュ
コボルト
とくぎ :しょうかん
値切り
冷やかし
虫の知らせ
ディゾネの思い出
じょうたい:パーティーリーダー