この物語はフィクションであり、作中に登場する人物・団体・名称は架空のものです。実在する人物・団体・名称とは無関係です。

なんなのよ!
あなたなんて!

和幸

はぁ……はぁ……
またあの夢……

和幸

はぁ……朝から最悪だ……

和幸はため息をつきながら自分の席に着く。
元気のない和幸に三神が話しかけた。

三神

よぉ倉島

和幸

三……神……君……?

三神

なんでそんなに挙動不審なんだよ。
変な奴だな

三神はそう言いながら快活に笑う。
和幸はそれにつられて少し頬が緩む

三神

なんだよ倉島
お前笑えるのかよ

和幸

そりゃ……人間だから……

三神

なんだそりゃ

相変わらず三神は感情豊かに笑う。

和幸

そうだ、これありがとう

和幸は思いだしたように三神のノートをとりだす。
三神は今まで忘れていたといったような表情でノートを受け取る。

三神

倉島、お前ホントに面白いな
そうだ、お前のこともっと知りたいし、今日飯一緒に食おうぜ

三神からの突然の提案だったが、これは和幸にとっても願ったりかなったりといった状況だった。

和幸

いいよ。ありがとう

三神

は?
なんで礼なんだよ

和幸

確かに……変だったよな……

和幸は懐かしいような感覚に包まれていた。

昼休み。三神と和幸は二人で昼食をとっていた。
普通の高校生の姿だが、和幸にとっては経験のない光景だった。

三神

そういえばさ。島倉ってなんで友達作んないの?
しゃべってみればいいやつなのに……

和幸

それは……

和幸の脳裏に記憶がよみがえる

三神

和幸?

和幸の顔色が一気に青ざめる。
三神はそれを見て心配そうに問いかけた。

和幸

ご、ごめん……
ちょっと……席外すね……

和幸はふらふらと教室の外に出ていった。

和幸

くっそ……

日弦

二つ目の課題もクリアかな?

和幸は日弦に対してにらみをきかせる

和幸

お前……いい加減正体を……

日弦

次の課題。
まだあるよ

和幸

ふざけたことぬかすなよ……

日弦

次の課題よ
クラスに坂上愛梨っているでしょ?

日弦

その子と一緒に休日に出かけること

和幸の顔色がだんだんと悪くなる
顔色を失い、和幸はその場に倒れてしまった。

第3話:なんで友達作んないの?

facebook twitter
pagetop