読者の皆様へ

 これより先は『月光の荒狂詩-RAVE VERSE-』の、第一章をご通読頂いてからのほうが、よりお楽しみ頂けるかと思います。

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火哉

ううっ……

青夜

……!

火哉

え? どこここ?

青夜

誰だ!

火哉

うるさいなー、ちょっと待って

 そう言って火哉は自分の体に手を当てた。

火哉

ヒール!

青夜

っ!! それはなんのマネだ!

火哉

なんのって……ただの魔法だよ

青夜

魔法だと!? お前、魔女の仲間か……!

火哉

魔女?

火哉

おいおい! その魔道具、魔王の!!

火哉

うわあ! ありがと、ヴァイス!!

青夜

ちっ……! また銃の効かねえ奴か!

火哉

何すんだよ! てかあんた、魔王の仲間だな!!

青夜

殺してやる……!

あはは! あんたそっちで魔王って呼ばれてるのね

そうなんだよ……

青夜

なんだ……? どこからか声が

てか、やっかいなものを持ち帰ってくれたじゃない……

君だって……

どうする? この子たち

どうって……君の物には僕は干渉できないし……

火哉

なになにっ? 誰が喋ってるの?

そうだわ! いいこと考えた

うん……僕も今、同じことを考えてたよ

混沌への終止符となるかもしれないわね

じゃあ、それでいこう。まだ三日月が出てるはずだ

青夜

これはっ!!

火哉

うわっ、また体が吸い込まれる!!

火哉

うわあああ!!!!

聖剣と世界滅亡の物語

第二章
『二人目』

アズール

火哉……

 火哉が消えた空の下、アズールは未だ立ち尽くしていた。

側近

アズール様……城へ戻りましょうぞ……

アズール

でも、火哉を置いていけない……私がいなきゃダメな奴なんだから

 その時――

側近

あれは……魔王の!!

青夜

うおおお!!

 空から落ちてきた男。

アズール

火哉……!?

青夜

ここは……?

 そう、これは二人の若者が聖剣(擬人化)と出逢い、その力をもって強大な魔の王に立ち向かう物語である――

第二章 第一話『CROSSOVER』

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