好き放題言って、ひよぽんは姿を消した。
暫く後、料理の準備を整えて戻ってくる。
いいナスだこれは。
だから、どれも変わんないッスよ。
駄洒落か?
? ところで先輩、随分と生産にハマってるみたいッスね。
最近ずっとここに居るじゃないッスか。
好きなんだよ、こういうの。
確かに。
先輩こういうの、好きそうな感じがするッス。
生産と言っても色々あるッスけど、どれが一番お気に入りッスか?
お気に入り?
そうだな……。
やっぱり料理かもな。
生産系の基礎だから頻度も高いしな。
なるほど。
今日は料理対決って事ッスね?
言ってねえよ。一言も。
まぁまぁ。何事も挑戦ッス。
好き放題言って、ひよぽんは姿を消した。
暫く後、料理の準備を整えて戻ってくる。
お題の料理はこれッス。
そう言ってひよぽんが差し出したのは、コーンスープのレシピだった。
やるとは言ってないんだが……まぁいいか。
コーンスープね。
どうしてこれを選んだんだ?
先輩の料理レベルだと、これが適正ッス。
俺に合わせていいのか?
料理レベルは俺の方が上だろ?
その程度の差、気合でカバーッス。
ああ、そうかい。
で、料理対決って、具体的には何をするんだ。
生産の素材はどれも同じッスけど、製造物には等級があるッス。その値で勝負しましょう。
後は、その辺を歩いているプレイヤーに食べさせて、決めてもらいましょう。
結構適当だな。
それじゃあ始めるッス。
制限時間は1時間ぐらいで。
よーいスタート!
よし、いい感じのが出来たな。
等級はそれなりに高いし、これなら勝てるだろ。
先輩、出来たッスか?
ああ、もういいぞ。
お、いい感じッスね。
でも僕も負けてませんよ。はい。
……なんだ? これは。
……一見、コーンスープには見えないかもしれないッスけど……。
コーンスープには見えんな。
申し訳ないッス……。
自分から吹っかけておいて何なんスけど、実は料理、あまり得意じゃないッス。
そういう問題じゃないだろ。
レシピ通りにやって、どうしてこんな変なものが出来上がるんだ。
アレンジ枠でトマトを入れてみたッス。
それで失敗したら、これが出来たッス。
トマト……。
あれか……。
そりゃあんなもん入れたらな。
大体、なんでそんな失敗作持ってきたんだよ。
等級的には、これが一番高かったッス。
は? うわ、本当だ。俺より上かよ。
いや、ダメだろ。
明らかにコーンスープじゃないんだから無効だぞ。
というわけで、最後は誰かに判定してもらおうと思うッス。
聞けよ。
ちょっといいッスか?
はい? なんでしょう。
ひよぽんは付近を通りかかったプレイヤーを捕まえてきた。
なるほど。
料理の評価をして欲しいと。
悪いな。付きあわせてしまって。
いえいえ。構いませんよ。
それで、評価とは具体的にどうすればいいのでしょうか?
適当でいいよ。
2つの料理を比べて、どちらがいいか決めてくれ。
俺のはこれだ。
あ、いい感じに出来てますね。
……ふむふむ。
料理効果のステータス上昇値、結構高いですね。高得点かと。
ありがとよ。
それで、あなたは?
あ、僕のはこれッス。
……これは?
……一見、コーンスープには見えないかもしれないッスけど……。
コーンスープには見えませんね。
申し訳ないッス……。
自分で連れて来ておいて何なんスけど、実は料理、あまり得意じゃないッス。
その流れはもういい。
これを、食べるんですか?
いや、無理なら断ってもいいぞ。
……いえ、一度は引き受けた身。
食べましょう。
申し訳ないッス。
そう思ってるなら最初からするな。
いきます。
……。
本当に申し訳無いッス……。
いえ。こちらの方こそ修行不足で……すみません。
どうして人を殺す料理なんて作れるんだ?
とりあえず、コーンスープ対決は最初の方が勝利でいいですね?
こいつのはそもそもコーンスープじゃないからな。
悪かったな。
無理矢理付きあわせて。
いえいえ。私も貴重な体験ができました。
また何かあればお声掛けください。
いや、先輩強いッスねー。
お前が自爆しただけだろ。
さて、先輩。
どうした?
料理が一段落したところで、次はアクセサリー勝負なんてどうですか?
……。