……俺は、何者だ?

それを確かめるために、君は今日この瞬間に
再び目を覚ましたのかもしれないね……

The Encounter With One's Fate➀
〜物語の始まり~

超能力都市。その街は、他の追随を許さない、唯一無二のその特徴を、そのまま呼び名とされていた。

世界中で科学の発展を競う中、ただ一国その競争の枠組みから自ら外れた都市。

そして、科学ではなく『超能力』という分野に焦点を絞り、力を注ぎ、わずか五年足らずで結果を出すことに成功した。

その間、情報漏洩を防ぐために外界との接触を最小限にまで留めたその都市は、同時に『知られざる未知の国(アンノウン)』とも呼ばれていた。

成果を世界に知らしめ、その存在を主張した超能力都市は、各国からの問いに、しかしこう答えている。

我々は超能力者を生み出したのではない。あくまで超能力という技術を解明し、個人に与える方法を見つけ出したに過ぎない

きっかけは五年前。私たちは出会ったのだ。純然たる力を備えし超能力者の祖、オリジナルに

01

今日から転校して来ました。結城敦也(ゆうき あつや)です。よろしくお願いします

その日は太陽の光が教室の中にまで降り注ぐ、文句の言いようもない晴天だった。

季節は夏と秋のちょうど境目。九月八日。夏休みが終わって二回目の月曜日だ。

この時期なら夏休み中に引っ越して来て二学期から転校というのが一般的であり、間に一週間挟んでの転校生は少し不思議で珍しいようで、クラスの視線はたった今自己紹介を終えた結城に集まっていた。

容姿はそれなりに整っていて可もなく不可もなく。どこか静かで落ち着いた感じの少年だった。

髪は黒と白を混ぜ合わせたような色で、着ているのは白のカッターシャツの上に、制服と言うよりはスーツと言うべき紺の上下に黒のネクタイ。そのスーツを、暑さ故か結城は肩に掛けていた。

そんな彼を見つめる視線は、一種の好意や、羨望、嫉妬、憧れ、劣等感に単なる好奇心と、様々なものだった。

はーい。じゃあこれから約半年間、皆さん仲良くして下さいねー

このクラス、一年一組の担任がそう締めくくる。

えーと、じゃあ結城くんの席はあそこ! みんなと違う机と椅子だけど、今週中にはなんとかするから許して

担任の雪平愛菜(ゆきひら まな)が指差した先を見ると、なるほど。窓側の一番後ろに、古めかしい木の椅子が置かれていた。

その事を確認し、結城は自分の席に向かう。

それでは朝のHRはこれで終わりです。今日も一日頑張りましょう

雪平先生のその言葉を合図に、結城の新しい学校生活が始まった。

かもしれない・・・

こんにちは。ご覧いただきありがとうございます。

まだ決定ではありませんが、続きが見たいという方がいたので、嬉しく思いつつ続きを書かせてもらいました。

今回の話しが、完全オリジナルとしては初の作品だと思っています。

というのも、他の作品はストリエのお題をテーマに話を考えていたからです。

なので、一から自分で考えたこの作品に、勝手ながら、絵の方も既に投稿されたものではなく、オリジナルで挑みたいと考えています。

けれど、正直私に絵は描けません。

なので、この物語の背景でも挿絵でも、キャラクターでもいいので、描いてみてもいいよと思って下されば、ぜひお願いしたいと思っています。

幸いにも、お一人リクエストを承諾してもらうことができ、主人公に使わせてもらいこの話を投稿しました。

より多く方の力があれば、連載するにあたって、更新ペースが速くなると思います。

そういった方がいれば、ぜひコメント下さい。

もちろん。感想やアドバイス、誤字脱字の報告も大歓迎です。今後の参考にさせて頂きます。

それでは、少しでも多くの方に楽しんで頂けることを願いつつ、この辺りで失礼します。
どうぞよろしくお願いします!

続きを待ってくれている方もいるので
連載できるよう頑張ります……

The Encounter With One's Fate① ~物語の始まり~

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