あれからというもの…
おかしな先輩2名
頼りになる先輩
おかしな同級生1名
以下略に連れられ
随分と広い場所にやってきた。
あれからというもの…
おかしな先輩2名
頼りになる先輩
おかしな同級生1名
以下略に連れられ
随分と広い場所にやってきた。
重たい扉を開くと、そこは…
は…は…は…ふっ…ははっ…
帰りたい…帰してください。
不吉ね…。
これは…帰れないわ…。
水晶が語っているもの。
ぼー………。
…………。
………zzZ
この人、寝てるの?
目開いてない?
寝ているのでは?
ふふ…すごい特技ね。
特技なんだろうか…?
すごく着替えたい…。
………不安だわ…。
千堂さん達まだかしら。
ええ…。
今は待ちましょう。
千堂さん達と、佐藤くんを。
千堂さんなら…きっとどうにかしてくれる。
随分と信用されてるよねぇ、彼。
嫌味を言ってる暇があるのなら…
お前がまとめてくれてもいいんだよ?
まぁまぁ、任せようよ。
それより君達…
僕のマイ絆創膏知らない?
今、俺が使ってる。
何故…。
窃盗はダメですからね!
絆創膏くらいならいいんじゃねぇ…。
盗まれる方が悪い。
ぷっ…
お前も犯罪予備軍だな。
パタン
扉の向こう側には大人数いた。
ただの一般人なら閉めなかっただろう。
この扉の向こうは仮装パーティーの如く
賑やかで
鮮やかで
一部を省いて明るい。
知った顔もあるものの
見知らぬ顔も多く
この輪に突然入れと言うのだろうか。
全員覚える必要はないわよ。
そうそう。
一度で覚えるだけ無駄だ。
これが成績優秀な人が言うことなのか。
……は、入ろうか。
とーつにゅー!!!
普通に入りなよ…。
秋人くんにより、扉は勢いよく開かれた。
ところで彼はいつの間に調子が戻ったんだ?
まぁ…いいっか。
勢いよく開かれた扉に、皆がこちらを向く。
相変わらず震えている者
水晶を転がして喜ぶ者
相変わらずぼーとする者
怪しい仮面を身に着ける者
扉の音に起きる様子のない者
……………………………。
否、誰一人としてこちらを見なかった。
え…えー…。
みんな、おはよーー!!!
佐藤くんが起きたぞーー!
え、ちょ…やめてください。
なんなんですか。
これ
俺のときもやられたんだよな…。
静粛に!!!
コホン。
佐藤紘(さとう ひろ)くん
高校1年生、16歳の彼が起きたぞ。
容姿が普通なのは許そう。
あんた失礼だな!
これ
俺のときも…。
ひとつ提案なんだけど…
自己紹介はそれぞれでしてもらおう!
今やられると面倒だから!
それに
俺たちが空気になるのは惜しい!
あんたらな!!!!
パチっ
ん?
おぉ、起きたか。
彼は羽鳥弘継(はとり ひろつぐ)
3年生で、よく演劇部の台本を書いてくれる。
何考えてるかわからない、モッサリ野郎で覚えるといい。
よ、よろしくお願いします…。
って…目開けて寝てたのに、パチってなんの音だよ!
先輩も先輩で、それじゃ覚えられないから!!
何考えてるかわからない、モッサリ野郎…。
なんで喜んでんの。
あぁ、弘継は変わっていてね。
あなたにだけは、言われたくないと思います。
そうかな?
というか…心読まれてる!?
弘継は多く語らないからね。
表情で会話するくらい容易い!
ドヤァ
羽鳥先輩…
この人も大変だな。
そういえば…
西園寺先輩、田畑先輩、羽鳥先輩
この人たちは皆同じ学校でいいのかな?
接する雰囲気みたいなのも、親しみを感じる。
変に容姿の説明するくらいなら…
学校についても聞きたいくらいで…。
制服に見覚えがないから
僕とは違う学校なんだろうけど。
…………朔木学園高等部。
!?
そう、我々は朔木学園の生徒…。
ん……?突然どうした、弘継
佐藤くん、わかりやすいもの!
いや、あんたら話をバラバラにするな
そうだな
佐藤くんは、表情が豊かだから。
そうよね!
はぁ…。
呆れてるだけでは。
それで、ひとまず
私たちだけで今後を話そうと思うの。
どうかしら?
今後の話は皆でした方がいいのでは…。
話を聞いてくれないのよ。
錯乱する者
現実逃避する者
理由は異なるが…聞ける状態じゃないな。
そこで、だ。
話せる状態の我々だけで話そう…
そういうことか!
このメンバーだけで…?
大丈夫だろうか…。
うわ…今、すっごく…
羽鳥さん千堂さんの気持ちがわかる!
ん?
ん?
こうして僕らは話し合うことになった。
他の人たちが騒がしいから…と
部屋を移動することに決め、部屋をあとにする。
まるで…………ふふ
やはり、考えるのはやめよう…。
きっと大丈夫。
弘継ー行くぞー!
2話 空舞う鳥は微笑む 完