■ヒロインはうんこなどしませんわ

 来ましたね、ついに。本作タイトルにもなっているこれが。
 本作の冒頭で釣りだと告白してしまっていますが、この項では何を語るかというと、小説におけるリアリティに関することです。

 リアリティといっても大きく分けて二つ意味があります。現実にありそうかという意味と、架空設定が無理なく描かれているかという意味。今回は前者の意味で扱います。
 こんな逆説的なことがあります。現実にはリアリティがなく、フィクションにはリアリティがある――。
 事実は小説より奇なりとよく言いますが、これは本当で、作り話かのような実話は溢れています。つまり実話を小説にした際、実話なのにリアリティがないということがあるのです。
 筆者は主にコメディを書きますが、現実における体験や知識が基であることが多いです。リアリティを必要としない小説にも関わらず、現実が最もネタになる、ということです。

 ところで『ヒロインはうんこしない』はリアリティの話題として思いついたタイトルなのですが、語ってみると何の関係もありませんでした。
 まさに釣り。詐欺。いや利益は得ていないから詐欺ではない、そう供述して言い逃れるつもりです。

ヒロインはうんこなどしませんわ

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