「霊深度」（しばらく更新お休み改装工事予定地）

霊深度

－３の、

君と面白み

食後！！

閲覧ありがとう！

これは「食後(後編)」だよ！
『霊深度マイナス３「君と面白み」食前』を先に見てね！
ぶっちゃけ見ても見なくてもあんまり影響ない気もするけどさ！

ふんわりした謎解き要素？　があるけど、辻褄が合わなくても大目に見てね？

……えーっと、あと、なんか言うことあったかなあ？

……美味かった

長い沈黙の後、カリヤスは言った。

お前、これが作れるのになんでいつも腹壊しそうなものばっかり作るんだ？

すぐ近くでは、カゲツが、

やっぱり先生の作る桃たっぷりのパスタは白桃でも黄桃でも香りが最高ですね！

ふわふわと飛び回っている。

？　
どっちも同じような料理だろう？

……うん、もう何も言わねえよ

えっと、かりさすさんは先生の仕事仲間なんですか？　足がある方の

ん？　『カリヤス』だよカゲツちゃん。うん、まあ、どっちかというと友達かな

誰がトモダチだって？

皿を下げながら、私はカリヤスを冷ややかな目で見た。

カゲツ、そいつは危険だからあまり近寄るな

酷いな。
心配しなくても俺は触れないよ、この『弱さ』の霊には

カリヤスはひらひらと手を揺らす。

で？

……カゲツ、しばらく向こうでパズルでもしていろ

えー、ジグソーパズル疲れるから嫌ですー

じゃあ、そうだな。この前奥の部屋の整理をしたんだが、その時に大切な指輪を一つ紛失した。それを見つけてきてくれ

了解です！

今日の私は重さの違いに敏感ですから、すぐ見つけてみせます！

素直で良い子だな

　　ああ

大事にしてやれよ。
さっきの現場だって、いつ誰かが来てもおかしくなかったんだ

！　気をつける

はぁ～、まったくお前は……

さっきの現場の話なんだが

なんだ

足無し……おっと、幽霊同士のやりあいだな。原因は知らないが、お互い瀕死だ。

それが、良くないことに、近くにいる人間を巻き込んだ。
現場に行ったときには、ポルターガイストに囲まれたって錯乱状態だった

なるほど。幽霊は？

発見当時は意識なく浮遊してたな。この世に留まれるか怪しいかもしれない

まあ、なんとか助けてみせるよ

……『強い』幽霊だしな！！

……だろうな。
ポルターガイストってことは、物に触れることができる幽霊なんだろう？

ああ、壁をすり抜けることすらできない、小石一つが当たってもダメージを受けるような、幽霊に成りたての奴らだよ。

で、問題は、関係者が誰一人まともに状況を説明できないところかな。まあ隠蔽することには変わりないんだが

？

その人間の証言はとってあるんだろう？

もちろん。といっても錯乱しててろくに聞けなかったが
ところどころ支離滅裂なんだ

仕事が遅くに終わって、遠くの駅までしばらく歩いていました。今日はなんとなく近道を通ろうと思って……

そしたら、首の両側が、なんか生ぬるくなって、怖くてあの路地に入ったんです。
そしたら、あたりの物が激しく動きだして。

ふりほどいて、必死に、だいぶ逃げてそこのボロアパートの階段の下にもぐって震えてたら……思い出したくもないです……
一瞬落ち着いたと思ったら、何かが落ちてくるような感じがして、めちゃくちゃにあたりのものががたがた言って……ここでバッグを取り落としたんだと思います。

まあ、乱闘してるところに入ったんだろうから、この証言は役に立つかどうか

妙だな

何が？

順番がおかしい。
何かが足りない

え？

カゲツに調べさせた。濡れ具合と、最近の重さの変化が分かる

被害者の人間……最近に重さが減少。推定１３００ｇ。まばらに濡れている。

幽霊……最近激しく重さの増加と減少を何度も繰り返し、最終的には減少。互いの幽霊や、周囲の物と衝突した状態が「一個体の重さ」として認識されたためと考えられる。湿気を多く含んでいる。

現場に落ちていたバッグ……推定１０００ｇ。口は閉じているため中は濡れていないが、外側はびしょ濡れ。