洋館の住人達が、アーサーと私の居る部屋に入ってきた。
洋館の住人達が、アーサーと私の居る部屋に入ってきた。
やあ、皆。
今日は皆に紹介したい人が居るんだ。
アーサーはそう言って皆を席に着かせた。
あら、アーサー。
紹介したい人って、そこの可愛らしいお嬢さんのこと?
どこかのお姫様のような彼女が、私を見て言った。
か、可愛らしいって……。
私は、彼女の発言に少し照れくさくなった。
ああ、彼女はジャスミン。
どうやら、この森で迷子になってしまったらしい。
だから、一晩だけ泊めてあげることにした。
ということで、皆には自己紹介をしてほしい。
アーサーが皆に言う。
そうでしたか。
私の名前はクロード。当家の執事長を勤めております。何かあれば、私に言ってください。
それにしても、ジャスミンですか……、良い名前ですね。
あ、はい。ありがとうございます。
銀髪の背の高い彼が、私に微笑みながら言った。
ジャスミンか……。いい名前だね。
僕の名前はユース。今は執事見習いをしているんだ。
よろしくね。
よろしくお願いします。
私より少し背の高い彼も、笑顔で私に話しかけてきた。
次は、私ね。
私の名前はマリー。アーサーの妻です。
ジャスミンちゃん。今日は遠慮なくゆっくりして行ってね。
あ、ありがとうございます。
やさしそうな彼女は、アーサーの奥さんらしい。
カッコイイ人の奥さんは美女というのは、どうやら本当らしい。
では、次は私ですね。
私の名前はシルビア。メイドです。
何かあれば声をお掛けください。
よ、よろしくお願いします。
少し無愛想な気もするけれど、初対面の人にはこんなものだよね?
あらあら、シルビアちゃん。そんなに無愛想にして、いつものかわいい顔が台無しですよ?
ほら、ジャスミンちゃんに謝って。
おお、この人すごくはっきり言う人だ。
ご、ごめんなさい。
い、いえ。気にしないでください。
いきなり、謝らせてしまった。
では、私ですね。私はサフィラ。
メイド長を勤めています。食事の後で、当館を少し案内しますので、泊まりになる部屋などはそのときに。
よろしくね。ジャスミンちゃん。
はい、ありがとうございます。
よろしくお願いします。
では、最後に私ですね。
メイド見習いのクレアです。よろしくお願いします。
夜中に何かあれば、今日は私が巡回をしていますので、声をお掛けください。
はい。ありがとうございます。よろしくお願いします。
彼女は、メイド見習いだったのか。
それにしても、さっきは忙しそうだったな。
あと、もう一人居るんだけど、今日は体の具合が良くないみたいで……。
あ、そうですか。そんなときにお邪魔してしまって、すみません。
いやいや、ジャスミンが謝ることじゃないよ。
アーサーは、慌てて私に言った。
じゃあ、自己紹介も終わったから、食事にしようか。
アーサーと、皆は食事に手をつけはじめた。
私も、出されたハンバーグステーキを一口サイズに切り、フォークで口に運んだ。