次の日、学校を休んでしまおうと強く強く思った。


けれど、そんなことをしだしたらキリがないのは分かっている。


死にたいとずっと考えてしまうほどには辛いのだけれど、実際に死ぬだなんて出来ないし、しない。

普通に登校せざるを得ないのだ。









教室、渡くんはまだ来ていない。

佐藤藍

おは、尚。

青木尚

うん。



いつも一緒にいる佐藤藍に声をかけられるが、空返事しか出来ない。


佐藤藍

なに、その元気のなさ。

青木尚

ちょっと今、死にたいんだ。

佐藤藍

え、どしたの


佐藤はこれでもかっていうくらい、消えてしまいたいと思ったこと、


と、途中まで言いかけた時。

渡斗真

おはよ、青木さん。


急に後ろから声が降ってきた。

佐藤藍

おはよー斗真くん。


佐藤が私の後ろに向かって、笑顔を投げかけた。

渡斗真

ん、おはよ。

青木尚

オハヨウゴザイマス、


少しだけ振り返って目も合わさずにいった挨拶は、
小さすぎて消えかけていたけれど、

そんな私の声を聞いて、

青木尚

、っ


頭をポンポンと撫でて、じゃあまた。だなんて渡くんがいうから。

佐藤藍

ちょ、尚!どういうこと!?



消えたいという思いは増すばかりだった。


佐藤藍

いつの間に仲良くなってるの!?


と、驚いた顔をする佐藤にため息をつく。

違うの、仲良くしたかったわけじゃないし、そして仲良くもない。

考えれば考えるだけ憂鬱になる。


もし、こんなこと、渡くんが広めでもしたら…、
私の生活は間違いなくつんでしまうだろう。

そんなことを考えて、鳥肌がたった。

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