高校三年生になった。
クラス替えでうらべっち君とは別れたが、アキオ君とホアチャー君は引き続きあと一年の付き合いとなった。
アキオ君は三年生になってもレギュラーになれなかったらしく、部活をやめてバイトを始めた。
本人曰く、時間を無駄にしたくないとのことだ。
アキオ君の席の周りに集まってその話をしたとき、ホアチャー君は負け犬と称して大笑いしていた。
だが、その後ホアチャー君は自分の席へ戻るときに、少し寂しそうな表情を見せた。
山根さんとは別のクラスになった。
とはいえ、部活へ行く時や帰る時間帯で出会うこともあるので、そんな折に示し合わせ今でも図書室でネームを読ませてもらっている。
ある日のこと。
山根さんと二人でいるところを再び目撃したというホアチャー君が、アキオ君と共に僕の席までやってきた。