真守

おい

イーニャスラ星人

地球人。何の用事だ

真守

片付けろやああああああああ!!

イーニャスラ星人

我々の星ではそのような習慣はない。
これはやがて土に還る。
地球人、貴様もまた同じ。

真守

うるせえよ!

イーニャスラ星人

朝からやかましい……吾輩は母星との交信が
ふわぁぁ~~……
忙しいのだ。

真守

いやあくびしてんじゃねーか。
寝るつもりだろ。
二度寝だろお前。

真守

片付け出来無いのか?
もしかして……

イーニャスラ星人

我々の星ではそのような習慣は――

真守

ははーん。できないのか。
イーなんとか星人も大したことねえんだな。
しょぼっ!
お片づけも出来ねーのか。

イーニャスラ星人

貴様、我が母星を侮辱するか。
よかろう、受けて立つ……。

真守

無理無理。宇宙人さんじゃ地球の高潔な
ルールに従いそれを守ろうとするなんて
無理だろうなぁ~。

イーニャスラ星人

やってやる。見てろ貴様。
泣きを見るのは貴様の方だからな。
吾輩に本気を出させるとどうなるか。

真守

そこまで言うなら見てやろうじゃねーか。
いいか、部屋のゴミもここのゴミもちゃんと
分別して袋に入れてゴミ捨て場に持って行くんだぞ。
廊下にほっぽり出して終了は無しだからな。

イーニャスラ星人

ふんっ。イーニャスラ星人の真髄を見せてくれる。

~30分後~

イーニャスラ星人

……ごめんなさい。
……許してください。

真守

折れるの早っ!!

結局このダメダメ宇宙人の世話も俺がしなくちゃいけないのか。
なんか、俺仕事増えてないか……?

イーニャスラ星人

あぁっ、それはダメ。動かすと分からなくなる。

真守

<イラッ

イーニャスラ星人

それはお気に入りだから取っておきたい……

真守

断捨離しろよ。進まねえぞ。

奥野さん

わっ、何この部屋ー!

真守

こらこら、ちびっ子は来ちゃだめだぞ

奥野さん

誰がちびっ子じゃこら。
何してんのよ森野、こんな可愛い女の子の部屋で

イーニャスラ星人

森野に片付けを手伝ってもらっていた。
森野は文句ばかりで困っていたところだ。

真守

……こいつしばく

真守

そうじゃなくて、こいつ部屋が片付かなくて
外にまでゴミが溜まってたんですよ。
やっとそこは片付けたんだけど、
今度は中がこの有様で……

奥野さん

なるほどねぇ~。よし!ここはお姉さんに任せなさい!

真守

えっ、何する気ですか!?

奥野さん

何ってあんたに変わって私が手伝うんじゃない。

イーニャスラ星人

本当か?

奥野さん

ええ。女の子同志じゃないと片付けしづらい部分もあるでしょう?
私も苦手だから一緒にやりましょ。

イーニャスラ星人

あ、……その……ありがとう。

イーニャスラ星人

森野は文句ばかりだったからな。助かる。

真守

一言余計なんだよ電波女め……

奥野さん

それじゃあ張り切って行くわよー!

そうさ。わかっていたことなんだ。
最初からこうしたら良かったってことなんて。



俺が3時間後、
宇宙人女の部屋に奥野さんを迎えに行った時。

奥野さん

うひゅへへ、まだまだこれからよー!
もう一杯~~!

イーニャスラ星人

あうぅ……森野……助けて……

奥野さん

じゃんじゃん持ってこーい!
あはははっは!!

真守

……

イーニャスラ星人

森野……森野……私の秘蔵がどんどん空けられて……

真守

……

真守

ババアーー!
何やってんだぁぁあ!!

奥野さん

えへ?

pagetop