アフターだ、ナルサワ君。

ええ～。
ここでいうアフターとはキャバ嬢がお客さんとお店の外で何でもありのデートをするあの行為ではなく、

マスターが気になった退店したお客さんを尾行するあの奇行の事ですか？

ああ、愛の無い説明ゼリフ、感謝に痛み入るよ。

ポールサイモンの失恋ソングに自己投影していそうな憂うつな眼差し、
あの年齢層でナルサワ君の波長に気が合わせられる優しさ、
そして何よりあの花束の行方が私の想像力をビビッと掻き立てる。
どこか彼の背中に香り高きラブストーリーを感じるのだよ。

ソープ嬢に惚れ込んだ岡惚れ野郎のどこに？

あれは冗談に決まっているじゃないか！わははは！
いやあすまないナルサワ君。キミのようなチェリーボーイにはまだ早すぎたようだったね。ごみんごみん。

ワォッ！軽いし感じ悪ッ！
てかマスターは花束をもらう女の人のルックスがどんなモンなのか見たいだけでしょ？

はあ、これだからキミのようなチェリーボーイは困るのだよ。
情緒というものが欠けている。

いいかい？
人が人たる所以は好奇心にある。
その好奇心は他人の心の中にある灯火によってのみ光輝く。
私はそれが揺らめき、激しく燃え上がり、時に消えてしまう儚さを出来るだけ近くで堪能したい。
ただそれだけなのだよ。
ロマンチックだとは思わないかい？

どちらかというと変態チックだと思いますけどね。
万が一、雇用主がストーカー防止法違反で捕まった場合の路頭に迷う従業員のシナリオを想像してみても悪くないと思います。
てかボク童貞じゃ…

とにかく！私はこの恋の真相を追わないと気が済まんのだよ！荒ぶる魂をコナンドイルに変えて、私は彼を追う！店の事は頼んだぞ、ナルサワ君。これは社長命令だ！

ワォ！出た、困ると声を荒げてごまかすヤツ！

店の事は任せたよ。アデュー。

イエス、マイボス。

さてと、Ｘジャパン爆音で流そー。

私の目的はあくまで人間観察。決して被害は加えないし、見る事自体は犯罪行為ではない。

マズイ、気づかれた！？

ふー、危ない×２。
ふふふ。このスリルがたまらないのだよ。あの頃を思い出す。

中二か！！誰もお前の事なんか見てないから！