簡単に説明しよう。
さっき言った”ツクヨミ”についてだ。

”ツクヨミ”
漢字で書くと月を詠むと書くが、ここは月に映された世界だということだ。
しかし、それだったら元と同じ世界になるはずなんだ。

しかし、どうだ?私が生きているなんておかしいだろう?
そう、君とあった時まで、私は”死んでいたんだ”
なんで死んでいたのかも今では思い出せない。
それはそうだろうな。死んでいなかったんだから・・・

死んでいたのに死んでない・・・

それもおかしな話だよなぁ。
でも、なんで”死んだ”って知っているんだ?

ふむ、やはりそこだな・・・

正直に言うと自身が無かった。
生きている。しかし、どこかで私は死んでいるんだという感覚がずっと離れなかっただけだ。

それにな、このしゃべり方も、知識も、私のものではない。
あのマンションの住人のものだ。

何人もの人間の魂が私を作っていたはずだった。それだけはわかるのだ。
今井、山本、サトミ、杏子、イヨリ、そして、たくさんある子どもたちの記憶
はっきりとではないが、残っているんだ。その記憶が・・・

・・・ま、いつかは忘れてしまうだろうがな・・・

・・・矛盾点・・・
確かに、俺には先輩がいた。とある部活の先輩が。
生徒会長でもあったはずなのに・・・いないんだ・・・

ふふふ・・・やはり君に目をつけていてよかった。

・・・と言うと?

あの廃マンションで狂ったのか。それは分からないが、君の体質は”巻き込まれる”だけであって溶け込んではいない。
おおよそ、呪いが関係するんだろうな。

霊媒師の知識がこんなところで役に立つとはな・・・
ありがとう、雉谷。
お前の面倒な長話も役に立つようだぞ。

ところで、そんなとんでも空間だけど・・・
調べるあてがあるのか?

ははは、あるわけ無いだろう。馬鹿か?君は

ですよね~

はっはははー

どうしようかな・・・

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