・・・転校生?

遅刻気味の登校をすると、教室は”転校生”で盛り上がっていた。
高校生活で”転校生”が来る・・・全く、ドラマのような展開だ。

相田

おい、速報だ!!

教室のドアが勢い良く開く。
相田が”転校生”の情報を持ってきたらしい。

昔からだが、”女”と”悪いこと”の情報は早く、”テスト”だけは感ずけない役に立たない情報屋だ。

相田

姿を確認してきたが、美人と言うよりはかわいい系だな。
でも、結構落ち着いた感じだったな。
声は聞こえなかったが、なんだかなれた感じだし・・・

相田

クール系でかわいい系って・・・また新しいジャンルじゃねーの?

もしかして・・・惚れたのか?”また”

相田

あったりめーだろうがッ!!

相田

オレの恋は未来に生きる!!
三日前のことなんてもう忘れたぜ!!

なんで肋が折れてるかすら忘れたからな!!

あ・・・やっぱり食らったんだ。
ひよりんのリバーブロー

あれを食らって学校に来れてることが一番不思議だけどな・・・

ま、可愛い子が増えるならいいんじゃないか。
花が増えることは悪いことじゃない。とも言うし。

相田

そそっ

よし、お前らー
席につけよー
相田が行ったと思うが――

ばれてんじゃねーか

転校生を紹介するぞ。
入ってもいいぞ

担任の言葉で”転校生”が教室に入る。

相田の言ったとおり、背は低く、黒髪で、美人というよりは「可愛い顔」をしているが、可愛げのある顔ではなく、凛とした顔をしていた。

そして何よりも・・・・・・

十神 百々です。
短い間だと思いますが、よろしくお願いします。

見覚えしかない。

・・・ん?

どうした?十神くん

・・・いえ、なんでもありません・・・・・・

席は・・・

相田

はーい、はいはい。
俺の隣の席、空いてまーす。

・・・ということだ。

・・・・はい

~昼休憩~

いつもは学食で――と言いたいが、そんなわけもなく、今日も屋上で弁当を食べている。
みんなが嫌いだから、と言うわけじゃなく、ここが気持ちが良いからだ。
程よく日が当たって、影ができる場所もあって、何より静かだ。
立ち入り禁止のこの場所に近づくやつはいないからだ。

ふう・・・
何も起こらないことが、一番の幸せなんだなぁ・・・

一ヶ月前の出来事を思い出す。
”カミサマ”に会ってから不幸続きだった。

廃マンションの件から一週間・・・
毎日のようにあったトラブルも一切ない。

平和こそ人生にとっての至高であると断言する!!

ははは・・・平和が至高であるなら人間は進むことをやめたといえるだろうな。
なにせ、進む時ほど辛いことはない。
平和であることとは下っていることだ。

ッ!

後ろからの声に素早く振り返る。
コンビニの袋を持った”転校生”が笑っていた。

”お久しぶり”だな。大吾くん
無事に逃げきれていたようで何よりだ。

やっぱり・・・廃マンションの・・・

あぁ・・・そうだ。

まぁ・・・カクカクシカジカな。
問題はいろいろあるんだが、何から話せばよいのやら・・・

カクカクシカジカって・・・

さっくりいうと・・・異世界だ。

・・・・・・・

・・・もう火中にいたのか!?

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