貴方に会えると思うと、また熱くなってしまう。
1日でも1時間でも1分でも早く帰りたい・・・。
そう思いながら家路につく。

~Homecoming~

お届け物です!

貴方

は~い、ちょっと待ってて下さい

業者から私を引取った後に、
優しく私を抱きしめてくれた。

それだけで、私は帰ってこれて良かったと思えた。

実際には一瞬の出来事だったかもしれないけれど
私には長い時間に感じられた。

貴方

お帰り!
箱の中は狭かっただろうに!

窮屈で辛かったよ~

でもね、貴方の笑顔がみれて幸せだよ!

貴方

なんだか、キレイになってる。
ん!?
ちょっと動いた気がしたけど・・・。

さぁ~。
頑張らなきゃね!

貴女

・・・

私も元気になったから、
これからは一緒に頑張ろうね!

貴女

・・・

私が居なくて、
大変だったかた怒ってるの?

貴女

アンタが居なくても、
大丈夫だったわよ!
あの人と仲良くやってたのに、
邪魔しないでよ!

でもね~。
私の方が先に居たよ!
貴女が割り込んできたのよ。

貴女

あら、そうだったかしら。
でも、長期間留守にしたのは誰よ?
今更戻って来ないでよ!

そんな事言われても~
私のせいじゃないよね・・・。

貴女

あんたが居ない間に、
私はあの人から完璧な信頼を得たのよ!
居てもいいけど、邪魔しないでよ!

どうしよう。
私は貴方にとって、用済みって事なの?
でも・・・。

そっか~。
貴女も頑張ったんだね!
これからは、一緒に頑張ろうね!

貴女

なんで、
あんたが上からものを言うのよ!
ムカツク。

貴女

まぁ~良いわ。
あんたなんて、
すぐに振られるんだから。
勝手にすれば!

うん。
この辺りは私が近いから掃除するね!

貴女

帰ってくるなんて、思ってなかった。
今のままじゃ、私が捨てられる・・・。

貴方

アレ~?
今日はよくぶつかるな~。

なんだか、陣地争いをしてるみたい
なんだけど・・。

貴方に褒められたい一心で、
掃除をしているなんて
貴方は露にも知れないんだろうな。

私も、貴女も、
貴方に捨てられたくないから衝突もする。
こんな生活いつまで続くの?

痛~い!

貴女

ちょっと、痛いじゃない!
何処見てるのよ!

ごめんね。
床しか見てない。

貴女

ポンコツは工場に戻ったら!

もう行きたくないよ!
離れるなんて絶対イヤ。
嫌だよ・・・。

貴方

2人とも、仲良くしなよ!
俺が居なくても、
喧嘩しちゃダメだからな!

貴方はそう言って、今日も家を後にした!
私達は一瞬止まってしまったが、
掃除をするためにまた動き始めた。
貴方の笑顔をみたいから・・・。

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