神 斬
髪 切 り屋

陸の巻 桜花 序章

蝸牛(かたつむり) そろそろ登れ 富士の山
                

小林 一茶

家康

これは一茶(いっさ)とかいう
別の時空の俳人がよんだ一句なのだが

俳人とは俳句という詩(うた)を 詠む人(よむひと)の事で
俳句とは、五・七・五の十七音からなる定型詩である。

家康

ん?蝸牛(かたつむり)と富士 それが何故、急にでてくるのかって?

家康

それは拙者が、晩年を過ごした、駿府の城がある、駿雅(するが)の国にまたがる、日出ずる国で、一番高い霊峰富士がこの陸(ろく)の巻の話に出てくるからじゃ

家康

えっ?蝸牛(かたつむり)の説明が全くないって・・・

家康

皆様、慌てなさんな

家康

拙者の名言として、後世に残っている言葉

家康

人の一生は、重荷を負うて遠き道をゆくがごとし、急ぐべからず

家康

現代語にすると
人生というのは重い荷を背負って遠い道を行くようなものです。
決して急いではいけません。

家康

この言葉のようにいろいろといそぎなさるな

家康

時周殿の書いたこの物語の、陸の巻を、急がずじっくり読めば、答えはおのずと解かるはずじゃ

家康

さて、陸(ろく)の巻の話がはじまる訳じゃが
陸の巻の、案内人をこの徳川家康に、任せた時周殿には申し訳ないのじゃが、どうも拙者には不向きであった様子。
拙者は会社の経営と健康に留意して、ゆっくりする事のほうが得意なようじゃ。
後は、この物語をよんでくださる皆様にお任せするでござる 

 神 斬
髪 切 り屋

陸の巻 桜花に続く

神 斬 髪 切 り 屋 陸の巻 桜花 序章

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