三学期に入ってから、僕は毎日部活に参加した。
うらべっち君の話を聞き、倖田さんに怒られて、飯塚さんと笑い合った三学期の初日。
自分が本当はどういう風に変わりたかったのかようやくわかった気がした。
飯塚さんに言われた通り、二月後半のデッサンコンクールに向けて日々デッサンに明け暮れた。
今まで、これほど一生懸命なにかに打ち込んだことがあっただろうか。
少しずつ完成に近づいてくる自分の絵を見ているのは、とても快感だった。
なんだ、意外と僕の絵もうまいじゃないか。
最初に描いた一枚目に比べると月とすっぽん。