一方、残された3人は大量のヌラに苦戦していた。

ユウリ

くっそ・・数多過ぎだろ!

ティナ

あと30体・・・リリアーヌ達は無事かしら・・・

カルマ

挟み打ちしよう、俺は正面から迎え撃つからティナとユウリは左右に分かれてくれ。

ティナ

分かったわ!

ユウリ

はいよーっ。

カルマの指示に従いそれぞれ配置に付く。

カルマ

よし、一斉に行くぞ!アクアバースト!!!!

3人揃って魔法攻撃を繰り出す。中心にいた数体を残してほぼ壊滅させることが出来た。

ティナ

やったわ!あと少しよ!!

ユウリ

おりゃああああ!!!俺の刀捌きを見やがれー!!

カルマ

ユウリ、接近戦は危険だ!!

カルマの制止を聞かず、ユウリは小刀で次々とヌラを攻撃していく。

カルマ

くそ、ユウリが動き回るからこれでは魔法が使えない・・・

ティナ

もういっそのことユウリごと攻撃しちゃえば??

カルマ

ティナ・・お前それは流石に・・・

ティナ

なによ、冗談に決まってるでしょ!!本気にしないでよ・・・もう!

ユウリ

よっしゃー!!俺の力を思い知ったか!!!

二人が困惑しているうちにユウリがヌラを全て倒してしまった。

ティナ

まったく・・・でも良かったわ、これで一安心ね。

カルマ

ユウリ、今後はもっと考えて行動しろ。何かあってからじゃ遅いんだぞ。

ユウリ

分かったよー、ったく・・せっかく倒したのに・・・

成果を上げたのに小言を言われた事に不満だったようで、ユウリはぶつぶつ文句を言いだした。

カイト

おーい、みんな無事か!?

アヴィスへの誘導を終えた私達は3人の応援をするため、広場に戻って来ていた。

カルマ

こっちは平気だ。その様子だと市民の誘導は上手くいったようだな。

カイト

あぁ、でもリリアーヌが・・

ティナ

ちょっと、その腕どうしたの?服破けて真っ赤になってるじゃない!!

リリアーヌ

これくらい大丈夫よ・・実は途中でヌラが一体現れたの。

カルマ

化膿するといけない、気休めにしかならないかもしれんが・・

リリアーヌ

カルマ、ありがとう。少し痛みが引いたわ。

キュアの回復魔法でカルマが手当てをしてくれた。

カイト

・・・・

リリアーヌ

カイト、どうしたの?

カイトが複雑そうな表情でこちらを見ていた。もしかして自分のせいで私が怪我をしてしまったと思っているのだろうか。

カイト

え、あぁ・・いやなんでもない。あとで一緒に医療ラボに行こうな。

リリアーヌ

ええ、そうね。

あまり気にしなくてもいいかと思い、それ以上深く聞くことはしなかった。

広場には逃げ遅れて犠牲になった住民が数人いたため、隊長に連絡をしてアヴィスへ搬送してもらうよう要請した。

しばらく広場の見回りをしてからアヴィスへ向かうと、無事な市民を地下のシェルターへ誘導している最中だった。

リリアーヌ

隊長、私達も何か手伝いましょうか?

マルビス

いや、こっちは大丈夫だ。疲れているだろうから2階の応接室で休んでいろ

リリアーヌ

ありがとうございます。

ティナとカルマに先に応接室へ向かうよう促し、私は腕の治療をしてもらうためカイトと一緒に1階の医療ラボへと向かった。

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