十二月二十五日のクリスマス。
その日はお昼を過ぎても空気が冷え切っていた。
天気予報では夕方に雨が振り、夜には雪に変わるだろうとのことだった。
授業も一通り終わった放課後。
アキオ君は予定があると言ってそそくさと帰っていき、ホアチャーくんは真面目に部活へと向かった。
予定もない僕は部活へ行くかどうか迷った挙句、サボってしまうことにした。
一応今週は二回ほど部活に参加したし、別に問題はないだろう。
校門へ向かう途中。
トタン屋根でできた一階渡り廊下を抜けようとしたとき、校舎内の廊下を歩いている山根さんを発見した。
どうやら漫画研究部の方向へ歩いているようだ。
僕は無意識に立ち止まり、山根さんをボーッと見ていた。