真山美代子

負けるな!真山

小暮忍

ええ!?

織原経華

ええ!?

真山美代子

あはは!
私、元々は真山仁のおっかけだったんです。


と恥ずかしそうに笑ってみせた。



それから三人は声が掠れるまで


戦う真山に手拍子と声援を送った。



ワンッ

真山仁

うおおおおお!!



ツー






カウント2.9





俺はまだやれる




俺はもう一度


あのリングで


戦うんだ

真山仁

サンキューな、先生

小暮忍

こんな無茶して…
今日の施術は長くかかりますよ?
覚悟してください!

真山仁

そいつはゾッとするなあオイ。あー、やっと一歩だよ。
長かった。

これからもなげーんだろうな…なあ、先生?















今までの俺たちって

間違いじゃないよな?













帰り道。


小暮忍

今日は何だかみっともないとこ見せたな

織原経華

とんでもない!
むしろうらやましかったです。
私一緒に何かに涙流せるようなお友達もいないですし、夢って強く言えるものも持っていないので。
お二人が輝いて見えました!

小暮忍

よしてくれよ。俺みたいなおっさんと違って君には若さという未来に溢れている。だからあんまりこんなところで油売ってちゃ駄目だぜ?


小暮は茶化して言ったつもりだったが、


経華は荷物をドサッと投げ捨てて怒って言った。

織原経華

そんな事ないです!
ここは、にゃんにゃん先生と一緒にいる時間は今の私にとって一番大切な時間なんです!
だからそんな風に言っちゃ嫌です!

小暮忍

…そりゃ悪かった。気を付けるよ。ただ荷物は最後まで大事に扱ってくれないか?

織原経華

およよ!申し訳ありません!

小暮忍

なあ

織原経華

はい?

小暮忍

来週の水曜も予約入ってるんでよろしく。

織原経華

望むところです!




第五章

ドリームファイター

おしまい


ドリームファイター その9

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