次の日の放課後、僕と山根さんは約束通り図書室にいた。
だが、漫画研究部の二人組に妙ちくりんなことを言われたせいで、僕は変に山根さんを意識してしまっていた。
以前、飯塚さんに茶化されたときは嫌々ながらも青春を感じたというか照れくさい感じで、実際はさほど嫌ではなかった。
だが、今回は本気で嫌な気分になっていたのだ。
山根さんには申し訳ないが、ボッチな彼女とお似合いだと馬鹿にされた気分だった。
しかも見るからにモテなさそうな二人にだ。
山根さんのネームを読んでいる最中も嫌な気分は抜けずにいた。
修正がかけられているとはいえ、昨日も既に読んだ漫画のネームだ。
気分を害していたことも相まって、全然ネームを楽しむことができなかった。