試験も終わり、周りはそれぞれ部活動が再開したらしい。
アキオ君やホアチャー君、うらべっち君達はもう放課後に僕の相手をしてくれないのだ。
学校が終わると、やることもない僕は一人真っ直ぐ帰宅した。
自分の部屋へ戻ると、床にゴロンと寝そべった。
この学校へ来て僕は変わる。
そう決意した結果、何かが変わっただろうか。
僕は目を閉じて考えた。
ちゃんと友達も出来たと思うし、会話もしているじゃないか。
そう言い聞かせる僕の後ろに、それを憐れむもう一人の僕がいた。
充実感がない。
達成感がない。
暗闇の中からまた一人。
一言つぶやいてはまた一人。
浮かない顔した『僕』たちが、突っ立って僕を眺めてる。
目を開いて薄暗い部屋の中で天井を見つめていると、不意にうらべっち君との会話を思い出した。