こんにちは。オズボーン袴田です。
最後まで読んでいただき、心から感謝いたします。
今回の作品は自身初のSFものでした。
SFものとは言っても形だけの“SFもの”でして、SFを普段から読まれるユーザーの方から、「こんなもの読めるか」、「SFをなめるな」とお叱りを受けるかもしれません。私はハードSFは数えるほどしか読んだことがありません…。なのでSFの作法とかも一切わかりません。……すみません。
しかし、広義のSFというジャンルには子供の頃から触れてはいました。E・R・バローズの『地底世界ペルシダー』、H・G・ウェルズ『タイムマシン』、アーサー・コナン・ドイル『ロストワールド』、そして大好きな『スター・ウォーズ』。子供の頃の私の頭の中には、ロボットやエイリアン、恐竜たちが闊歩していました。
いつも私の作品を読んでくださっている、ごくごく少数のファン(?)の中には、「おいおい袴田、いつもと作風が違うじゃないか」とお思いの方もいらっしゃるかもしれません。それもそのはず、いつになく真面目に書いています。なんと私には珍しく“ネタ”のカテゴリタグがついていないのです。子供の頃から憧れていたSF。ふざけるわけにはいかなかったのです。
今回のストーリーの出発点は2つあります。
1つ目は、「星の命名権」です。ヒロインであるレダは、夏休みの宿題のためにわざわざ地球にやって来て、シグナスに『星の命名権』を譲るよう言います。今回、『――青い共鳴』を書く上で始めに思い付いた部分はここです。宇宙には互いに交流できないだけでたくさんの知的生命体がいて、おんなじように星を眺めているはずです。そして、その惑星ごとで見つけた星に名前を付けているはずです。姿や文明のレベルは違っても、同じ宇宙にいる以上、これだけは疑いようのない共通点だと考えました。実際、調べてみたら、恒星の名前は、全部に固有名がついているわけじゃなくて、番号みたいな名前しかないものも多いと知って、少し残念でしたが…。
2つ目はイラストです。いつもストーリーから書き始めて、ストリエで編集する段階になって、イラストを検索していたんですが、今回は逆の手順を踏みました。そして、見つけたのがboleroさんの『アルビナちゃん』です。ほんとに美しい絵ですぐに「この絵でストーリーを作りたい」と思いました。素敵な絵をほんとにありがとうございます。
私には珍しくイラスト探しが最初だったわけですが、今回のストーリーは全てにおいて、今までとは違うプロセス、コンセプトで作っています。まずストーリー作りですが、いつもはスマホで打ち出してPCに送り、インポートしてから編集していました。今回はPCで文章を打ちこみながら編集も同時進行で作りました。
それから演出効果ですが、極力削りました。いつもはオノマトペの挿絵を多用し、フキダシも工夫していたのですが、それもやめました。正直読みにくくなった気はします。でも全体のまとまりというか、雰囲気は出ていると思います。どちらがいいかは分かりません。ただチャレンジしたことはよかったと思っています。
SFは科学考証さえしっかりしていれば、風呂敷は畳まなくてもいいという偏見がありましたので、存分に広げさせていただきました。さすがSF。度量が広い。(科学考証ずたぼろですが…。雰囲気SFですのでお許しを)「あっこの伏線の回収は?」とかあると思います。コメントしてくださればお答えします。ストーリーの内容に限りますが。科学的なことはスルーします。根っからの文系なので。
駄文にお付き合い頂きありがとうございました。
今後とも、オズボーン袴田をよろしくお願いします。